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コーヒー

コーヒーのがん予防効果関連の論文

1.コーヒーの肝臓がんの予防効果

国立がん研究センター予防研究部、井上真奈美室長のグループは、「コーヒーを毎日飲むグループでは、ほとんど飲まないグループに比べて、肝がんリスクが抑制され、1日の摂取量が増えるほど肝がんの発症率が低下する」と発表。

研究者達は、Japan Public Health Center-based prospective Study(JPHC) 多目的コホート研究(日本国民の成人病の発症に関連している生活習慣を明らかにする前向きな研究)の参加者を、コーヒー摂取頻度によりグループ分けし、約10年間追跡調査した。

「緑茶では、コーヒーのように肝がんリスクの抑制効果は、見られなかったので、カフェインではない、コーヒーに含まれる独自の成分の可能性が高い」と言い添えている。

国立がん研究センター予防研究グループ News 16 February 2005

2.コーヒーがエストロゲン受容体陰性乳がんリスクを改善できるかも

スウェーデンKarolinska Institutet(カロリンスカ研究所)医学的疫学と生物統計学部Jingmei Li助教のグループは、「毎日多くのコーヒーを摂取することは、閉経後の女性達の中で、女性ホルモンの働きを感知するエストロゲン受容体(ER)が陰性の乳がんにおいて統計的に見ると有意な減少との関連が見られる」と発表。

「ドイツでも同様の研究がなされているが、あまりはっきりとしたものではなかった。乳がんは、複雑な病気であり、コーヒーの醸造、豆のタイプ、カフェインが含まれているかどうか、入れ方というようなことでも、違いがでるのかもしれない。今後、乳がんサブタイプの観点での、コーヒー消費の事実確認が必要だ」と述べている。(訳:tori3tori3)

3.コーヒーの子宮体がん予防効果

米国Harvard T.H. Chan School of Public Health(ハーバード大学公衆衛生THチャン・スクール)栄養学部と疫学部Edward Giovannucci教授のグループは、「1日に4杯かそれ以上のカフェイン有りのコーヒーを飲む女性達は、コーヒーを飲まない女性に比べて、子宮体がん発症リスクが25%減少した」と発表。

研究者達は、米国Nurses’ Health Study(看護師の健康調査)に参加した、34歳から59歳の女性67,500名を対象に、26年に渡ってコーヒーの摂取と子宮内膜がんに関して追跡調査を行った。コーヒーをあまりの飲まなかったり紅茶を飲む女性達には、効果は見られなかった。

「子宮体がんのリスクを減らすために、女性達にコーヒー摂取をするよう勧めるのは、時期尚早である。リスクを低くするため、食事やエクササイズで体重のコントロールは、するべきである」と、研究者達は、言い添えている。(訳:tori3tori3)

4.コーヒーが、基底細胞がん(皮膚癌の一種)の発症リスクを減少

米国Brigham and Women’s Hospital(ブリガム・アンド・ウィメンズ病院)皮膚科のFengju Song博士研究員達のグループは、「カフェインの消費と皮膚がんが低減するタイプとの関連がわかった」と発表。

前向き研究(健康な人の生活習慣などを調査してその後の疾病等を研究)において、基底細胞がん・扁平上皮癌・メラノーマとコーヒーの摂取との関係を調査し、基底細胞がんでのみリスクが低減した。

「コーヒーを、1日3杯以上摂取した女性群は、基底細胞がんのリスクが20%減少し、男性群においては、月に1杯も飲まない人達に比べて、9%のリスク低減」
「驚くべき事は、動物実験においては、カフェインと皮膚がんリスクの関係は、示唆されていたが、疫学調査では、最終的に、同様の結果とはならなかった」と研究者達は締めくくっている。(訳:tori3tori3)

5.コーヒーで、口腔がんと咽頭がんによる死亡リスクが下がる

米国がん学会によって、1982年から始まった、前向きコホート研究(健康な人の生活習慣などを調査してその後の疾病等を研究)Cancer Prevention Study II (がん予防研究:CPS II) において、「1日に4杯以上コーヒーを摂取する人達は、ほとんどの飲まない人達に比べて、口腔がんと咽頭がんでの死亡リスクが49%低くなった。コーヒーの摂取は、1日に1杯増えるごとにリスク低下していることがわかった」と、発表。

研究は、登録者の、運動・食習慣・嗜好品・死因などのアンケート調査から行われ、カフェイン有りコーヒー、カフェイン無しコーヒー、紅茶の摂取と、口腔がんと咽頭がんとの関連が、報告された。スタート時、がんにかかっていない男女968,432名が参加。26年間の追跡調査の間に、口腔がんと咽頭がんで868名が死亡した。

「カフェイン無しのコーヒーでは1日に2杯以上飲むと効果が期待され、紅茶との関連は、見られなかった。男女差・喫煙・飲酒との関係も確認出来なかった」
「コーヒーには、がんによるリスクを低減してくれているような多重の生物活性化合物が含まれている」と述べている。(訳:tori3tori3)

6.コーヒーで悪性黒色腫のリスクが減少

米国National Cancer Institute(国立がん研究所)がんの疫学と遺伝学部Erikka Loftfield博士研究員のグループは、「1日に4カップかそれ以上コーヒーを摂取する人は、悪性黒色腫のリスクが、が20%低くなることが、わかった。統計上、カフェイン抜きのコーヒーでも無く、カフェイン有りのコーヒーにおいて、違う病因が考えられる上皮内黒色腫でもなく、悪性黒色腫においてのみ有効であった」と発表。

研究は、NIH-AARP Diet and Health Study(米国国立衛生研究所の国立がん研究所が全米退職者協会メンバーを対象に行った食と健康の調査)を使用。1995年から1996年にかけて、447,357名の非ヒスパニック系白人による、自己記入式食事頻度の質問書から得たコーヒー摂取の情報をもとに、10年間の追跡調査の中央値とした。

全ての参加者は、調査開始時にはがんがなく、住宅周辺の紫外線暴露やBMI・年齢・性別・身体活動・アルコール摂取・喫煙歴において調整がなされた。

疫学と非臨床試験の研究で、非黒色腫皮膚がんに対して、コーヒーの摂取は防御効果があると示しているが、皮膚黒色腫においては、はっきしりとしていなかった。
コーヒーの摂取について、更に調査が必要である。病気の大きな負担を考えると、ちょっとした生活習慣の変更が、黒色腫(メラノーマ)罹患率に大きな影響をもたらすこともあり得るかもしれないのだから」と言い添えている。(訳:tori3tori3)

7.コーヒーの定期的摂取で、結腸がんでの生存率向上が期待できる

米国Dana-Farber Cancer Institute(ダナ・ファーバー癌研究所)消化がんセンターCharles S. Fuchs博士達のグループは、「カフェイン有りのコーヒーの定期的摂取は、治療後の結腸がんの再発を回避して、治療の改善の手助けとなるかもしれない。結腸がんの再発とカフェイン有りのコーヒーとの関連を示す最初の研究である」と発表。

研究は、化学療法中を含む、約1,000人の患者の食習慣アンケートが行われ、1年後に、再度調査を行った。

結果は、ステージⅢの結腸がんを治療した患者達は、1日にコーヒーを4杯(約460mgのカフェイン相当)か、それ以上摂取することで、全くコーヒーを摂取しない人達に比べて、再発が42%低く、がんや他の原因での死亡においても、34%少なかった。
1杯以下では、ほとんど保護されないようだが、2~3杯だとささやかだが効果は見られた。

「再発は、治療後5年以内に起きることが多く、その後は、まれである。もし、患者がコーヒー好きなら飲むのを止めろとは言わない。コーヒーの愛好家ではないが、飲むべきか飲まざるべきかと迷っているとしたら、まず最初に、かかりつけの医師に相談するべきだ」と、Charles S. Fuchs博士はアドバイスしている。

「近年の研究で、コーヒーの摂取は、閉経後の乳がん・メラノーマ・肝臓がんなどのリスク低減を示してきている。2型糖尿病のリスクの軽減も示唆されている。糖尿病は、肥満・デスクワーク・西洋式の高カロリー食・砂糖なども、結腸がんと関係がある」

「肥満を避け、日頃からエクササイズを行い、健康的な食生活を心がけ、ナッツを食べる。糖尿病のリスクを下げることも、がんのリスクを減少させる対策である」と、博士は言い添えてもいる。(訳:tori3tori3)

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