コインランドリー

コインランドリー

64.フランス料理よりエスニックが好き?

伝統的なフランス料理が自慢のパリだが、このところ、食生活に大きな変化が起きている。アジアやアフリカの味を加えた無国籍料理が、すっかりパリジェンヌたちに定着しているのだ。

パリといえば、カフェ、ブラッセリー、ビストロといった典型的なフランスらしい店を思い浮かべるだろうが、最近トレンディとされているのは、モダンなレストランやバー。
といっても、バブル期の東京のカフェバーを彷彿させる内装で、パリで「新しい」そうだが、日本人には「どこが?」といまいちピンとこない。

シャンゼリゼ通りから一本裏道に入ったところにある「マン・レイ」も、ワールドワイドな味が自慢のレストラン。今年1月にオープンして以来、ケイト・モス、カトリーヌ・ドヌーヴ、ジョニー・デップなど、各国の有名人が訪れ、話題になっている。看板もないガランとした入り口から地下へ降りると、吹き抜けの広々としたレストランスペース。2体の巨大な天女(仏陀?)が、食事をする客を眺めているかのように空に舞っている。
壁には、マン・レイの写真がディスプレイされており、東洋と西洋のミックス感覚がおもしろい。内装を手掛けたのは、2mの仏像が見物の「ブッダ・バー」で知られるポルトガル人のデザイナー、ミゲル・カンシオ=マルタン。朱色が主流の、薄暗い空間は、かなりエキゾチックなムードいっぱい。肝心のお料理は、ベトナム風揚げ春巻き、タイ風エビのソテーなどアジアのものにプラスして、豆腐料理、寿司、刺身など和風のものも。器用にお箸を使って食べるのが、お洒落とされているようだ。

この手のレストランは、ニューヨークで人気の「アジア・デ・キューバ」のように、各都市で多発している。トレンドのグローバル化ともいえるが、昔ながらのビストロのほうが、私たち日本人にしてみれば、異国情緒あふれていて楽しいのだけど・・・。

ボンポワンのウインドウ

ボンポワンのウインドウ

65.庭をテーマにした話題の展示会

枯れ葉の季節。黄色や茶色の葉の落ち葉が目立ち、冬の訪れを告げている。こうなると、みずみずしい緑の若葉が妙に恋しくなるものだ。パリでは、ここ数年、庭ブームに沸いている。都会のオアシスを求め、アパートの狭いバルコニーを利用して、小さな庭づくりに励んでいるのだ。

ジャルダン(庭)に対するこだわりは、9月15日から開催されている展覧会「ル・ジャルダン・プラネテール」の人気からもうかがえる。場所は、パリ市内北部にある未来感覚の総合博物館エリア、ラ・ヴィレット。1867年の鉄骨の建物グランド・アール内に、巨大な庭が造られている。デザインを担当したのは、フランスの園芸デザイナー、ジル・クレマン。人間と自然の関係、庭の歴史、植物や昆虫の不思議が、散歩しながら楽しめるよう、演出されている。

館内は、民族の文化と自然の関係を紹介するビデオ、世界の珍しい植物、ヨーロッパから世界各地に植物採集のため旅立ったプラントハンターたちの遺品など、興味深い展示がいっぱい。竹の筒の中から、さまざまな虫の音が聞こえたり、虫メガネを使って、小さな生物を観察したり、スパイスの実の香りを試したりと、見て、聞いて、嗅いで、触って学べるよう、工夫されている。

日曜日は、入場までに約1時間の長い列。親子連れも多いが、若いカップルも目立つ。あらゆる世代が、「自然」を大切に考えているようだ。中に入れば、みんなが童心に戻り、好奇心いっぱいの表情。子供そっちのけで自分の世界に入ってしまっている親や、息子の質問に熱心に答える父親など、人間ウォッチングするのも面白い。

展覧会は2000年1月23日まで。庭マニアは、ますます増加しそうだ。フランス人の自然に親しむ姿勢を、ちょっとは見習いたいものである。

Palais Garnier

Palais Garnier

66.週末はブランチが合言葉

週末のフランス風生活の定番といえば、クロワッサンにカフェオレかココアの朝食に、2時間以上かけてゆっくり豪華な昼食。このような伝統は、すでに崩壊しつつある。

今、最もホットな週末のお昼ご飯は、お洒落なカフェでのブランチ。もともと、ニューヨークで始まったブランチブームが、海を渡ってロンドンでも火がつき、ついにパリにも上陸したのだ。卵料理にサラダ、ヨーグルト、フルーツと、ヘルシーなメニューのブランチとあれば、健康志向のパリジェンヌが見逃すわけがない。

今年3月のオープン以来、ブランチを楽しむ人でにぎわっているのが、「ル・パン・コティディアン」。ベルギーが本店のパン屋&カフェで、マルシェ・サントレノ広場にある店をきりもりするのは、愉快な兄弟二人。天気の良い日は、テラスでブランチがおすすめだが、週末は混んでいるので時間をずらして出掛けるのがいい。

自慢のブランチメニューは、115₣[フラン]でボリュームたっぷり。クロワッサンやクルミ入りブレッドなど、数種類の焼き立てのパンに、オレンジジュース、コーヒーなどの飲み物、ナチュラルヨーグルト、卵料理1品。さらに、サラダはスモークサーモン、ハム、カマンベール、モッツァレラと盛りだくさんだ。大きな木のトレーに、フランボワーズジャム、ピーナッツバター、チョコレート、ミルク、プラムペーストなど、8種類ほどのスプレッドが瓶ごと並んでいて、好きなものを好きなだけつけて食べることができる。

店内は、木を基調としたナチュラルな内装で、パン、ジャムなどの持ち帰りも可能。サラやカップも販売してくれる。平日は忙しいパリジェンヌも、ウィークエンドはのんびりカフェで食事を楽しむ。

自分の時間を大切にする彼女たちにとって、ブランチはまさに最適な過ごし方のようだ。

ドアの顔

ドアの顔

67.1999年のノエルは温もりのギフトを

12月に入ると、パリジェンヌはノエル(クリスマス)のプレゼント探しで頭を悩ませる。2000年を目の前にしたノエルともなると、ギフト選びもただ事ではない。技術の発達が目覚ましかった20世紀。無機質ともいえる世の中だから、贈り物には温もりのあるものを、と考える人も少なくないのではないだろうか。幸い、フランスには、ずっと昔から愛され続けている工芸品が、今でもたくさん残っている。

フランス全国の工芸品を集めた「ラ・トゥイ・ラ・ルー」は、パリにいながら、各地を訪ね歩いている気分にさせてくれるショップだ。決して広くはない店内には、所せましといろいろなものが並んでいる。フランスは、ベルギー、ドイツ、イタリア、スペインにそれぞれ隣接した地域、ケルト人の住み着いたブルターニュなど、地方によって伝統、食事、街の雰囲気がガラリとかわる。小さな村や町では、独特の伝統工芸を受け継ぎ、職人がほそぼそと手作りを続けている。

ブルターニュ地方のカンペール焼き、ドイツ国境アルザス地方の焼き物、ブルゴーニュ地方の鍛冶屋が作るキャンドルスタンド、スペイン国境バスク地方の織物・・・。この店のオーナーであるジョブラン夫妻は、フランス各地を回り、これらの作品を集めてくる。どれも、職人の愛情、土の香りがするものばかりだ。

もともと、ジョブラン夫人が22年前にショップを始めた。「伝統工芸喪失を防ぐ」のがオープンのきっかけになったのだそう。その後、客としてやってきたミッシェルさんと結婚し、今では二人で伝統職人の奨励に力を注いでいる。

流行が一瞬のうちに変わってしまう日本では、「伝統工芸=古臭い」と思われがちだ。フランスの職人は、ただ伝統を守るだけではなく、今の暮らしに調和した工芸品を創作している。人の心を感じさせるモノは、次の世紀にも必ず残ると信じたい・・・。

オペラ通り

オペラ通り

68.流行発信スポットはセレクトショップ

高級ブティックが並び、観光客にも有名なフォーブル・サントレノ通り。フランスブランドが集中するこの一帯、世界の最新モードを集めたセレクトショップも点在している。

1986年オープンの老舗「マリア・ルイザ」は、パリのセレクトショップとしてあまりにも有名。マリア・ルイザがセレクトするアイテムは、アバンギャルドでいてシック、大人の女にふさわしい高級感あふれるものばかり。アレキサンダー・マックイーン、ジョン・ガリアーノ、アン・ドゥムルメステール、ヘルムート・ラングらのブランドがそろう。はす向かいにはメンズショップもあり、カップルでショッピングが楽しめる。

3年前にオープンして以来、トレンド発信基地として話題となっている「コレット」。地下は、ミネラルウォーターのバー&レストラン、1階はビューティ、インテリア小物、2階はモード、ギャラリーになっており、フランスだけでなく、世界各国の最先端がそろっている。化粧品は、ニューヨークのキールズ、カナダのルメダなどナチュラル系スキンケア、ナールのメイクアップと充実。服のラインナップは、アレキサンダー・マックイーン、アントニオ・ベラルディなどロンドンものやミラノのブランドが勢揃い。

この秋、「コレット」の目の前にオープンしたのが、「ザジ&ボルテール」。すでにマレやサンジェルマン、レ・アールにもブティックがあり、新進クリエーターブランドを集めていることで若者に人気だ。ヘルムートラング、クリストフ・ルメール、ジャン・コロナ、ダイス・カヤック、ヨシ・ナカジマなどがそろっている。また、アプリコットの石鹸や香りのジェルといったティエリー・ジリエのビューティグッズも試してみたい。セレクトショップのアイテムは、どれもかなり高額。

店に集まるファッションヴィクテムと呼ばれるパリジェンヌたちを見学するだけでも、十分価値はあるはず・・・。

Palais Garnier

Palais Garnier

69.エコ・ショッピングがトレンディ

パリでは大気汚染が問題となっている。その対策として昨年9月には、自家用車の使用を減少させるため市内交通規制が施行された。自転車やバスで通勤する政治家がテレビに登場してPRするなど、かなりの熱の入れよう。

一般のスーパーなどでもビオ(バイオ=自然食品)コーナーがあり、ビオ専門のマーケットも開かれるなど、パリではエコロジーが大きなブームになっている。知的でスノッブな人ほどこの傾向が強いが、「エコロジー=トレンディ」と勘違いしている人も少なくない。

自然食品、エコロジーグッズを集めたショップやナチュラルレストランが増加しているのも事実。工芸品を販売することで、伝統職人維持を奨励しようというコンセプトの「アルティザン・デゥ・モンド」には、サンタル・オイル、アフリカの刺繍をほどこしたテーブルクロス、土の香りのする陶器など、世界中から集めた珍しいものがそろっている。また、「ロバン・デ・ボワ」は、環境問題に取り組む団体が母体となっており、活動資金を得るために、さまざまなエコロジー小物を売っている。再生紙や古い紙を使った手帳やレターセット、軍事用毛布を再利用したバッグなど、どれもユニークでかわいいものばかり。

「ナチュール&デクベルト」は、パリ市内に数軒ある大規模なショップ。小物、ゲーム、本など、エコロジー関係のものが豊富にそろい、子供から大人まで、あらゆる層に人気だ。ハニーとシアバターの石鹸やエキゾチックな植物の種など、セネガル及び西アフリカの手作り商品を取り扱うCSAOも面白い。和食やZEN(禅)が流行しているのも、このブームの反映だ。「MUJI(無印良品)」は、パリに5店舗あり、いつもにぎわっている。

パリのエコグッズは、どれも個性的でお洒落。環境問題を身近に感じさせるには、遊びの発想も大切。この流行が、やがて定番となっていくのだろう。

ルーブル美術館

ルーブル美術館

70.国境を超えて美しく

心の「美の基準」は価値が失われつつあるようだ。美しさに国境はない。フランスではここ数年、そう主張する美容関係者やメイクアップアーティストが増えてきた。

女性誌でも、ヨーロッパ系、黒人、東洋人、アラブ人など、それぞれの美しさについて語る特集が目立っている。一口にフランス人といっても、彼らの出身国は必ずしもフランスとは限らない。北アフリカ、セネガル、カメルーン、ベトナム、中国などなど、移民やその二世、三世たちもたくさん住んでいる。
しかも、大都市ばかりではなく、小さな村でさえ、多国籍文化が浸透しているのです。そうなれば、なにごとも白人一辺倒では通用しないだろう。

美容の世界も同様で、肌や髪質、色など多様な美を尊重することが求められている。有名女性誌は、黒人、東洋人、北アフリカ系の女性の美容について紹介した。

例えば…。東洋人がピンク系のファンデーションを使うと人工的に見えるが、ローズをアクセント的に使うと明るい印象になる。白人に比べて目の隅は目立たないが、気になるならローズ系ピンクで隠すとよい。
短く直毛のまつげはカール効果のあるマスカラを使い、凹凸の少ないまぶたには、アイシャドウをグラデーションにつける。青味がかった赤やローズの口紅は黒髪と黒い瞳を際立たせるが、ブラウンの口紅は少し暗い感じに仕上がる。

東洋人はシワが気になるのは35歳過ぎてから。でも、シミには注意が必要だとか。くすみがちな肌に一番いいのは、日本製のホワイトニング、なのだそうだ。日本人と日本の美意識も、すっかり市民権を得たようだ。

←  前のページ

スポンサーリンク
de Paris 記事ピックアップ

49.皮膚学を取り入れた化粧品ブーム

今年のカレンダーも残すところ1枚となり、あわただしい季節を迎えた。来年は、いよいよ...[続き]

20.ピーリングでエクラ(輝き)を!

夏休みが終わり、9月はスタートの季節。ストレスを解消したパリジェンヌたちが、お洒落な装いを発揮するシーズン到来だ。...[続き]

11.季節に合わせて香りも変える

5月に入ると、パリは8時過ぎまで明るい。暖かい日差しと新緑の木々、軽い空気に漂う...[続き]

New York & San Francisco

ニューヨーク便り 1996-1998

ゆったりとして自由な、9.11以前のニューヨークとニューヨーカーのライフスタイル。

サンフランシスコレポート 2001-2011

個性を尊重し、「自由と寛容」の伝統精神が生きる街が多くのチャンスを生み出します。

サンフランシスコの面白看板

市内・近郊で見かけた面白い!不思議な?看板です。Google mapで付近を見られます。

wellbaホーム
アロマテラピーindex
アロマテラピーの楽しみ方
エッセンシャルオイル
アロマテラピー心のために
心と身体の状態別アロマテラピーガイド
簡単にできるアロマテラピーの101の方法
ハーブの楽しみ方健康情報
基本のハーブ紹介
自然派美容

リンパ・ドレナージュ(リンパマッサージ)
リラックス・ツボマサージ
エクササイズ ボール
セロトニン調整体操
簡単!一口ダイエット
リラックスのヒント
Oriental Relaxation Tips
一病息災
漢方医列伝

健康・美容TOPICS
食エッセンス
医食同源ア・ラ・カルト
ウエルエイジングNEWS
池野佐知子の「シンプルスタイル」
ニューヨーク便り 1996-1998
サンフランシスコレポート 2001-2011
サンフランシスコの面白看板
Caution! San Francisco
パリ通信 1996-2000