トマトの色を決めているカロテノイドやクロロフィルのような色素が、トマトの”風味”を決めていた。

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昔は、添え物!今は、無くてはならない名脇役!

子供の頃、トマトの青臭さと酸っぱさが、苦手でお砂糖をかけて食べていた記憶があります。なぜか、いつもお弁当の片隅には、必ず卵焼きとセットで入っていたトマトです。
あんなトマトには、今は出会えません。品種改良の成果です。

トマトは、野菜に分類されていますが、植物学的には、リンゴやバナナと同じ果実。だから、食べたとき、甘さや酸っぱさなど、いろいろな味を感じるのですね。

近頃は、カラフルで大小さまざまなトマトが、野菜売り場のコーナーを占めています。そして、種類の横には、糖度表示も。見てみると、本当にフルーツなのだと思えるほど、甘いトマトが増えてきました。

筑波大学とフロリダ大学の研究グループは、トマトの色素を測定する方法を開発し、成熟したトマトの果実157品種のカロテノイドとクロロフィルの含有量と糖や香り成分との関連を調査し、分析した結果、トマトの色を決めている色素とトマトのフレーバー”風味”の関連性が明らかになった。

「トマトの果実の赤や緑の色は、カロテノイドやクロロフィルのような色素の組み合わせによって行われる。これらの色素は、トマトの味に影響を及ぼし、糖のような風味関連の化合物の香りを決める蓄積や香りに影響を与えることができる」

「光合成で大切な役割を担う、緑色の色素、クロロフィルの含有量が多いトマト品種は、糖度が高く、甘味に関係している。(分析、上位10%と下位10%の比較により)」

「味のないカロテノイドだが、消費者受けするトマトのフルティーでフローラルな香りを生み出し、甘さを感じる効果が増す、アポカルテノイド(apocarotenoid-VOC) と呼ばれる芳香化合物の前駆体でもある。アポカルテノイド(apocarotenoid-VOC) は、果実が熟成する中で、蓄積されていく」

「カロテノイド(体に良いとされているリコピンが総カルテノイドの約半分を占めている)の分析結果は、トマトの果実の色とアポカルテノイド(apocarotenoid-VOC) の蓄積状況を映し出していることを示した」

「今後、アポカルテノイド(apocarotenoid-VOC) の蓄積量の改良により、生産者も消費者も喜べる、トマトを見つけることができるかもしれない」と、筑波大学生命環境系の草野教授は述べている。(訳:tori3tori3)

University of Tsukuba Research News Jun 24 2021

世界中の市場、何処でも見かける食品が、トマトではないでしょうか。地中海沿岸の地域が、摂取量が多く、一人当たりイタリアでは、日本人の4倍摂取しているようです。
健康長寿の食として、地中海式料理が注目を浴びています。トマト料理の多さも関係しているのかもしれません。

気候や光、温度など環境によるストレスによって影響を受けるトマトの”風味”は、健康に欠かせない食材の一つとして、これからも進化が期待出来ます。