飲めば飲むほど血液サラサラ健康になれるなら、ビール腹になるのも覚悟の上で飲むぞ~と思いましたが、やはり世の中甘くありません。「キサントフモール”Xanthohumol”」というビールの原料のホップに含まれているポリフェノールによるものでした。姿形が違えば別のもの。
北海道大学大学院保健科学研究院の千葉仁志教授のチームは「キトサンフモール」がCETP(Cholesteryl Ester Transfer Protein)というタンパク質の活性を阻害して、HDLコレステロール(善玉コレステロールと呼ばれる、動脈硬化を引き起こす余分なコレステロールを肝臓へ運ぶ)を上昇させる効果があることを発見しました。今後、食品や飲料への利用が期待されます。
共同研究では、CETPの遺伝子を導入したマウスに、キサントフモールを0.05%、及びコレステロールを1%混和した餌を18週間摂取させ、血清中のHDLコレステロール、及びCETP活性を測定しました。その結果、キサントフモール入りの餌を摂取したマウスでは、HDLコレステロールが増加し、CETP活性は低下しました。
さらに、動脈硬化を測定する際の指標部位である、胸部大動脈弓における総コレステロールの蓄積量を測定したところ、キサントフモールの摂取により、総コレステロールの蓄積量が減少しました。これらの試験結果から、キサントフモールは、CETP活性を阻害することにより、動脈硬化を予防する効果があることが分かりました。
(北海道大学プレスリリース 2012/11/19)