秋~初冬にかけて旬をむかえる寒性(食材の持つ性質)の果物。微熱があるときなど、火照ったカラダには、水分が多く、食欲があまりなくても、サッパリとしていて食べやすいフルーツです。
生で食べれば、カラダの熱を収めてくれ、温めて食すれば、カラダに潤いをもたらしてくれると言われています。
昔、秋風が吹く頃、ナシを頂くとカラダが冷えて寒く感じていたのは、「やっぱり」納得。
生活環境やライフスタイルの変化は、食物のカラダに与える影響も変えるようです。暑い夏にかき氷は、涼しげで当たり前ですが、冬場のアイスクリームも美味しいと感じるようになったのは、お部屋が、暖かく、乾燥しているからでしょうか。
文明の発達と共に、カラダが熱っぽくなる症状の病気(高血圧や糖尿病など)が増え、ナシの効果も認められるように。
米国ミネソタ大学(University of Minnesota, St Paul)食品化学と栄養学部Joanne Slavin教授のグループは、1970年から今日に至るまでのPubMed(米国国立医学図書館の医学・生物学関連の文献データーベース)とAgricola(米国国立農学図書館の農業関連の文献データーベース)によるナシの摂取量と健康への効果との関連性において、潜在的な健康上の利点に関して、系統的に再調査研究をした。
(University of Minnesota 21 October 2015)
結果は、「無ナトリウム・無コレステロール・無脂肪。1サーヴィング(中1個)あたり、たった100kcalで、カリウムは190mgの含まれており、一日の必要量の約24%の食物繊維(洋梨>和梨)が摂取でき、ビタミンCの供給源としても優れている。米国に置いて食物繊維とカリウムは、重要な栄養素」であると発表した。
「豊富なフルクトース&ソルビトールと食物繊維の組み合わせは、腸の健康を促進して、便秘を防ぐ」「皮には、フラボノイド(抗酸化作用のあると言われているアントシアニン・フラバノールなどを含んでおり、2型糖尿病&心臓病のリスク低減と関連していた」とも述べている。
(Nutrition Today:November/December 2015 – Volume 50 – Issue 6 – p 301–305)
「1日1個のリンゴは医者を遠ざける」と言われます。同じローズファミリーのナシも加えて、1日1個ぐらいっていうのも悪くないかもしれません。まだまだ、ナシに関しては、研究が少ないようです。今後、期待されます。
低体温で冷え性気味の人は、ハチミツやメープルシロップ with シナモンや生姜と共に(皮にアントシアニンが多いので袋に入れて一緒)煮込むと暖かいママでも、冷えても美味なる一品です。
ブルーチーズに添えれば、デザートにも。喉が乾燥=風邪を引きやすい季節、今年から、常備煮込みフルーツの仲間入りです。