”Travel therapy:旅セラピー” で認知症を改善!生活の質の向上を。

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2年以上、コロナウイルスに縛られ、ココロの自由を奪われていた気がします。
音楽療法(心身障害の機能回復ケアなど)や芸術療法(精神状態に働きかけるケア)は、ココロのケアや認知症のリハビリなどにおいて、プラスの効果があると聞きます。

それでは、「旅行療法:旅セラピー」って、ご存じですか?
実は、休暇で過ごす家族旅行などの旅には、開放感があって楽しいというだけで無く、ココロのケアという健康面で、とても優れた効果があったのです。

オーストラリアの Edith Cowan University(エディスコーワン大学)ビジネス法学部の Jun Wen 博士の研究グループは、Precision Health(一人一人の健康を遺伝子・環境・ライフスタイルなどからとらえる個別化健康医療)センターとのコラボレーションにより、観光が、認知症の人にとって、どのような恩恵を与えることが出来るのかということを調査した。

結果は、「観光は、旅を楽しむだけでは無く、人々が休暇で過ごす旅行の体験が、ココロの健康に問題や病気を抱えている人達:認知症やうつ病で深刻で複雑な状態を抱えている人にとってでさえ、健康面で多くのプラス影響を与えることがわかった」と、Jun Wen 博士は、初めての学際的な論文を発表した。

(Edith Cowan University News 23 Jun 2022)

旅は、何時どこに出かけようかな~と決めるときから既に始まり、何をして過ごそうか、何を食べようかなど、計画を練り、資料を見ているときも、旅する前から始まっている高揚感。忘れかけていたウキウキワクワクした気持ち!思い出します。

確かに、旅行中は、いつもより多く歩き、好奇心がまして認知機能がフル回転。太陽の日差しを浴びて、ビタミンDやセロトニンのレベルも上昇。

Jun Wen 博士は、「観光は、ココロとカラダの幸福な状態を高めることが分かっている」「COVID後の観光は、健康な人達が旅を楽しむだけでは無く、認知症やうつ病などのような脆弱な人達も、過ごせるような多様性をもった観光業を考える良い機会ではないだろうか」と締めくくっている。

旅の帰路は、「ア~!終わっちゃた!請求書が怖い!」などちょっと現実に戻って、寂しくなったりします。が、喉元過ぎればで、次の旅行を考えたりして、旅の後は、楽天度数もかなり高いのが常です。