抗酸化ビタミンの代表格として、アンチエイジングサプリとして、期待の高いビタミンEです。慶応大学医学部竹田秀特任准教授と他大学のチームによって、「過剰摂取により人の骨密度の低下を招いてしまうかもしれない」と発表されました。(Nature Medicine Online March 2012)
骨は、常に骨の形成と分解をある周期で繰り返している代謝の活発な気管です。骨の修復の1サイクルは、破骨細胞によって骨の吸収が行われ、ある程度進行すると骨形成の働きが強くなり骨芽細胞がカルシウムを沈着することで完結します。このバランスが、ビタミンEの摂取により、破骨細胞の働きが刺激され、骨形成の働きが低下して、その結果、保たれない状態になるということのようです。
ビタミンEを過剰に摂取させたラットが、8週間後には骨粗鬆症になったのを確認しました。健康にプラスだと思って安心して行っていることが、かえって逆の効果を招く結果もあります。サプリメントは多くの量を手軽に摂取できるだけに、「量の多さで効果効能が増すのでは!」との期待感も大きくなりがちです。種類によっては、思ってもいなかった症状が見られる場合もあります。やはり、第一に考えることは、食物からの摂取であるということを再確認しました。
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