毎夏、体温を超える観測史上初という気温を更新中。早くも、汗ばむシーズンがやって来ました。満員電車やバスなど、特に人が密集している場所で気になるのは、自分の体臭です。じっとりとした汗の感触だけでも気持ちの良いモノではないのに、他人の目線を感じた時には、ムワ~とした匂いにド~と不快指数は上がります。
体温調節に欠かせない汗。冷房のお陰で、過ごしやすくなった分だけ、クーラー病や冷房病などと呼ばれるカラダの不調や、冷え性、肩こり、腰痛も増えた気がします。「沢山汗をかけばかくほど、大好きな香りをまとう!」となれば、世界に1つ、自分だけの香水を手に入れたようなモノ。暑さも楽しみに変わる!はず。
北アイルランドのクイーンズ大学イオン液体ラボラトリーズ研究センター(Queen’s University Ionic Liquid Laboratories (QUILL) Research Center)の研究グループは、「人が汗をかけばかくほど、匂いが良くなる香水の配送システムを世界で初めて開発した」と発表しました。
(Queen’s University Belfast News 02 April 2015)
革新的な香水のシステムは、湿気水分と接触すると、より多くの香りが放たれるという、未だかつて無い新しい香水の配布システムだ。つまり、人が多くの汗をかき始めると、より一層多くの香りが漂うということである。
人の皮膚の上で、無臭のイオン液体上に付けられた香りが、汗=水分と出会うことで、より多くの芳香が可能となり、その上、この香りのシステムは、汗の悪臭の原因となっているチオールを、イオン液体に引き込み、嫌な臭いを排除する能力も持っている。
プロジェクトリーダーのNimal Gunaratne博士は、「新しい発見は、イオン液体のシステムが管理された状態で香りを放出できるという、素晴らしいものである。潜在的な香水や化粧品などに使用できるといような商業的可能性を持っているだけでなく、例えば、興味がある物質を持続的に放出するというような科学の他分野での使用も考えられる」と、発言しています。(訳:tori3tori3)
飛躍的な大発見は、大規模なパーソナルケア市場(トイレタリー市場)商品としての大きなビジネスチャンス備えているらしく、現在、某香水開発会社と共同で商品開発を行っているそうです。
香りは、好き嫌いがはっきりして人様々。「かぐわしいければ、良い匂い」「嫌なら、クサイ臭い」となります。日本人は、キツイ香りが、苦手。友人の英会話の講師から、「-母国では、パフュームもオーデコロンも付け放題だと思うが、シュシュシュ、3プッシュまでね-と上司から指導を受けた」と聞いたことがあります。
今後、加齢臭や介護ケアの商品にうまく取り入れてもらえれば、臭い→匂いに変わってお出かけが楽しみになりますね。期待したい商品です。