ジャンバ・ジュースは年間3億ドルを超える
ジュースだけを販売するショップがあちこちにある。その中でも代表的で大きなチェーン店ジャンバ・ジュースはヘッドクオーターがこのベイエリアにあるということもあっていたるところに店を開いている。
全国的にみても今ではアメリカに50ある州のなかの30州に店をもち、その店舗の数は700店舗以上にも及び、売上収益は年間3億ドルを超えるという。
新鮮なフルーツや野菜に氷やハニー、フローズンヨーグルト、アイスクリームを混ぜあわせて作ったジュースやスムージーを売りものにしている。アメリカでは気をつけていないと野菜やフルーツを食べる機会が少なくなってしまう。健康を視点にして生まれたジュースの店。うまくマーケットの動向をつかんでビジネスが延びているといえる。
フルーツや野菜は、体が老化するスピードを大幅に減速してくれる。野菜やフルーツに多く含まれているビタミンAやCは、抗酸化作用とともに、シミを作るメラニン色素の生成を抑えて肌を白く保ったり、しわができるのを抑え、夏の強い日差しから肌のダメージを守ってくれる。また、免疫機能を高め自然治癒を促し、骨の強化にも貢献する。さらに、心疾患や高血圧、脳卒中を予防するともいわれている。みかんなどのオレンジ類、ライム、グレープフルーツ、イチゴなどベリー類、カンタロープメロン、アプリコット、キウイ、トマトなどにはそんなビタミンがたくさん含まれている。
アンチエイジングのトップ10フルーツのなかに、ストロベリー、ブルーベリー、ブラックベリー、ラズベリーなどさまざまなベリー類が選ばれている。それらには、特に加齢にともなる視力低下や夜間の視力を改善する効果があるらしい。なにもビタミンAとCだけがからだによいわけではない。フルーツや野菜はほかにも様々なビタミンやミネラルを含んでいる。そして、なんといっても繊維質なので便秘の予防にもなる。
アメリカではフルーツを使って作ったパイやパウンドケーキなどをデザートとして食べるが、日本やヨーロッパのようにフルーツ自体をデザートとして食べる習慣がない。アメリカ人がとる野菜やフルーツといえば、コーヒーなどにあわせて朝食につまむオレンジ、グレープフルーツやぶどう、ランチにサンドイッチと一緒に食べるりんごやバナナなど。夕食にとる野菜といえば、肉ののった皿に付け合せたグリーンピースなどの野菜とサラダぐらい。そんな野菜やフルーツさえ十分にとらないアメリカ人も多い。
とにかく、アメリカでは心がけて食べない限りフルーツにしても野菜にしても不足してしまいがちな食材なのだ。
だから、こんなジュースだけを売り物にする店が大繁盛することになる。日本ではフルーツの値段が高いので安価でジュースを作ることができないけれど、シーズンをねらえば比較的手ごろにならないだろうか。
みかんとアイス、スパークリングウォーターをミキサーに入れてざっと混ぜたジュースなどはどうだろう。バナナを冷たいミルクと混ぜあわせればカフェなみの美味しいバナナジュースのできあがり。
スーパーにならんでいるフルーツや野菜を使って自分らしいレシピを作ってみたらどうだろう。