サンフランシスコのファーマーズマーケット

日本からやってきたFuji Appleが人気

取れたての野菜や果物がところ狭しと並ぶファーマーズ・マーケット。サンフランシスコ近郊の農家で収穫された野菜や果物を、その日のうちに運び込み、農家の人たちが、直接、お客さんに販売をする。スーパーマーケットで売られている野菜や果物と違って、完全に熟し切るまで待って収穫されているために、味は抜群。しかも、鮮度が違う。

市内には、4つのファーマーズ・マーケットがある。毎週水曜日と日曜日、午前7時から午後5時ごろまで市役所の近くで開かれるマーケット。毎週土曜日、午前8時から午後1時半までEmbarcaderoとGreen Streetが交差する地点で開かれるフェリー・プラザのマーケット。毎週火曜日、午前10時半から午後2時半までの4時間Market Street が突き当たるEmbarcaderoのあたりで開かれるジャスティン・ハーマンプラザのマーケット。そして、毎週土曜日、午前6時から午後5時まで Alemany Blvd.で開かれるマーケット。ほとんど毎日、市内のどこかでファーマーズ・マーケットが開かれているということになる。

細長いローマントマト、大きくてジューシーで真っ赤なビーフステーキトマト、サラダに丸ごと入れるガーデントマト。普通の緑色ピーマンから黄色や赤色のピーマン。メキシカン料理に必須の辛~いハラピーノやサラノ・チリ。中身を取り出すまでに時間と手間のかかる、でもサラダとかパスタに抜群にマッチするアーティチョークのほか、毎日欠かせないごく普通の野菜、玉葱、ほうれん草、ガーリック、キュウリ、マッシュルーム、ねぎなど、季節によって販売されるものが随時変わっていく。特に、果物を見ていると、季節感のはっきりしないカリフォルニアではあるけれど、それなりに季節感を感じる。

今は、様々なりんごが軒に並ぶ。日本からやってきたFuji Appleはその中でも人気のあるりんごだ。野菜や果物だけでなく、それを使って作ったジュースやパン、ケーキなどをみることもある。
アジア人が出す店には、チンゲンサイ、白菜、レモングラス、タイバジル、東洋ナス、キャベツなど、西洋人の食卓にほとんど上らないような材料も並ぶ。そのほかにも、日本にある普通のマーケットでは、まず見ないような中国野菜やタイなどの東南アジア料理で使われる野菜が山盛りに積まれていたりする。

勿論、そんな店に顔を出すのは、大抵がアジア人。お客さんは、地元の人から、たまたま旅行をしていて訪ねたといった観光客や、学生、主婦、近くに勤めていてふらっと寄ってランチの替わりにりんごとジュースを買っていくビジネスマンなど。
幅広い年齢で様々な人種の人たちがファーマーズ・マーケットを利用する。サンフランシスコの観光の途中、ふらりとファーマーズ・マーケットに足を運んでみるのも、楽しい旅行の思い出になるのかもしれない。

(2003/01)
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