セント・パトリック・デイ

サンフランシスコとアメリカ全般との気質の違い

3月17日。この日、緑色の何かを身につけていなければ、友達からつねられてしまう。そう言って、子供たちは、緑色のラインが入った靴下とか、緑色のシャツとか、緑色のヘアピンとかを身につけて学校へ行く。大人も、緑色が配色で入り込んだスカーフやネクタイなどをして颯爽と仕事に出かける。

この日は、5世紀、キリスト教の旧教、カトリックをアイルランド全域に広めたセント・パトリックの命日である。現在、アイルランドは人口の9割以上がカトリックの信者だというから、彼の功績は大きかったことになる。アイルランドの国花は、緑色の三つ葉をもつクローバー。アイルランドのレプリコーン妖精伝説に出てくる小さな老人の姿をした妖精も緑色。
だから、アイルランドと言えば、緑色が強くイメージされる。そんなわけで、セント・パトリック・デイとして、毎年3月17日、緑色をキーポイントに、彼の功績を祝っていろいろな国でお祝いが行われる。

ここサンフランシスコでもそうだ。16日、日曜日には、151回目を数えるセント・パトリック・デイ・パレードがダウンタウンからスタートして市庁舎まで行進した。
子供たちのためのイベントも、アイルランドミュージックやダンスをふんだんに組み入れて、ギラデリスクエアで開催された。サンフランシスコ湾では、ブラウンブレッドやコーンビーフ、アイリッシュ・ブレックファーストなど、アイルランド・フード付きのヨットクルーズも行われた。アイルランドという他の国のお祝い事にもかかわらず、しっかりここサンフランシスコでもお祝いをしてしまうのだ。

個人レベルでのお祝いも盛んだ。市内には、いくつかアイリッシュ・パブがある。この日、みんなはランチの時間や仕事が終わってからそんなパブを訪れる。セント・パトリック・デイをみんなで一緒にお祝いしようということだ。
アイルランドといえばなんと言っても、あの甘くてこくのあるギネス・スタウトだが、みんながそのギネスや様々なアイリッシュ・ビールをパブで楽しむというわけである。ダウンタウンのアイリッシュ・パブなどでは、パブの建物の中だけでなく、ビールのグラスをもった人たちが通りの外まで溢れかえる。

バイオリンなどの弦楽器が作り出すあの流れるようなアイルランドミュージックをバックグランドに、春を感じる晴れた空の下で、飛び切りに冷えたおいし~いビールを喉に運びながら、そこに集まった仲間と楽しい話に華を咲かせる。5世紀に生きたセント・パトリックには想像もできなかった風景だろう。

(2003/03)
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