ジョルジュサンクスのカフェ

ジョルジュサンクスのカフェ

パリで1軒だけのショップ

香水文化の歴史を誇るパリ。香りのキャンドルも人気で、香水ショップ、ファッションブティック、雑貨屋など、あらゆる分野から発売されている。そんな中、店舗を増やさず、創業以来40年近く、パリで1軒だけのショップにこだわっているのがディプティック。

カルティエラタンの繁華街から少し離れたところにあり、目立たないショップだが、顧客リストには、カトリーヌ・ドヌーブやケイト・モス、ナオミ・キャンベルなど、各国の有名人の名前がずらり。エルトン・ジョンは、故ダイアナ妃の追悼にここのバラのキャンドルを用いたという。

こじんまりした店内には、キャンドル、オーデコロン、ソープなどがずらりと並んでいる。キャンドルの香りは38種類(148₣[フラン])。シナモン、ムスク、こけ、ティー、バジル、サンダルウッド、ジャスミン、ミモザ、いちじくの木、ラベンダー、ミント・・。自然の香りを再現したものが多く、ちょっとエキゾチックな匂いが特徴だ。初めて知る植物もあり、ディプティックのキャンドルで、未知の世界を旅することもできる。
オーデコロンは9種類(100ml250₣[フラン])。1968年に誕生したローは、シナモン、ゼラニウム、サンダル、バラ、クローブをブレンドした香り。コリアンダー、カルダモン、キャラウェー、パチョリのロートル、カシスの葉とブルガリアのバラの香りのロンブル・ダン・ロー、バジル、森の緑、杉をミックスしたヴィジリオなど、個性的なものばかりがそろっている。

ところで、この店を訪れる日本人は、バラのキャンドルを好んで買って行くという。バラの香りは、日本人の定番のようで、どこに行っても同じことを言われる。無難で万人受けするからだろうが、いつも同じではつまらない。時には少し冒険しなくては。

まずは自分に合う香りをキャンドルで試してみてはいかが?

(1999/8/1)
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