サロン・ド・テが人気
パリといえばカフェと連想する人も多いと思うが、最近では、お茶が主流のサロン・ド・テの人気が高まっている。フェミニンな内装のなかで、手作り風のケーキと紅茶を楽しむ。おしゃべりに夢中なパリジェンヌの他、もちろん、カップルや男性同士で訪れる客もいる。
お茶が注目されている理由のひとつは、健康志向。今では、緑茶もポピュラーで、スーパーでも、ティーパックの緑茶が発売されており、手軽にお茶を楽しめる。パリの紅茶専門店マリアージュ・フレールからは、竹の筒に入った中国緑茶が発売された。サンミッシェルにある店の地下は、各国のお茶の歴史も垣間見ることができるギャラリー。日本の鉄瓶も販売している。ちなみに、パリでは紅茶を鉄瓶で入れるのが流行中。
本場の中国茶に親しめる中国風サロン・ド・テも、このところ話題になっている。オデオンにあるTch'aは、ギャラリー、サロン・ド・テ、レストラン、ショップが一つになった店。ウーロン茶、鉄観音茶、ジャスミン茶など種類が豊富。カルチエ・ラタンのムフタール通り近くのラ・メゾン・デ・トロワ・テは、ヨーロッパで唯一の本格的中国作法でお茶が飲める店。台湾人女性の曾さんが素早い動作で行う中国式茶道は、見てるだけでも面白い。ここには、150種類ものお茶がそろっており、ウーロン茶だけでも50種類以上。何杯も飲めるウーロン茶のセットが50フランからで、最高は2000₣[フラン](4万円)!
オリエンタル風緑茶も、フランス人の好きなお茶。ミントの葉が入った甘いお茶は、パリのイスラム寺院内にあるル・カフェ・ド・ラ・モスケで。ミントティー1杯10フランでエキゾチックな雰囲気をたっぷりと満喫することができる。
日本風が好みのパリジェンヌは、日仏会館最上階の茶室で行われる茶道コースに参加。また、とらやの日本茶と和菓子も、ZEN(禅)な気分が味わえるので、密かな人気。