rue Cler のチョコレート屋さん

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定番の朝メニューに変化

朝の光を浴びながら、ベッドで食べるフランス式朝食。焼きたてのクロワッサンに大きなボールに入ったカフェ・オ・レ。旅人には素敵な朝ごはんだが、働くパリジェンヌにとっては、栄養のバランスがイマイチ。

昔、「朝ごはんに野菜を食べる」と言ったら、ギョッとされたことがあった。日本では珍しい事ではないと思っていたが、フランスの朝ごはんに、野菜やタンパク質はほとんど出てこない。しかし、最近のダイエットブームがフランスの朝ごはんを少しずつ変えつつある。

話題のダイエット本の朝食メニューには、野菜こそないが、ハムやチーズなどが加わっている。高カロリーのものも消化できる状態の朝、ほとんどの人はあまり食欲がないはず。そこで、果物、フルーツジュース、ココアといった糖分、パン、コーンフレークなどの炭水化物、ソーセージ、チーズ、卵などのタンパク質と脂肪をバランスよく食べるのがいいという。甘いココアは、フランスの朝の定番ともいえる飲物。近頃は、パンに変わって食物繊維たっぷりのコーンフレークが人気だ。

ヨーグルトに似たフレッシュ・チーズ、フロマージュ・ブランは、朝の栄養補給におすすめ。はちみつやジャムを加え、デザートとしても好まれている。そして、ミネラルウォーター。午前中は水分の吸収がいいので、きれいな水をたっぷり飲めば、体が美しく元気になるとのこと。いつも小脇にミネラルウォーターをかかえているパリジェンヌを、よく街で見かける。一日に1.5リットル飲むのが理想的というから、彼女たちはのどが渇けば水を飲むようにしているようだ。

朝シャンはしなくても、一日のスタートは大切な時間。自分自身が気持ちよく過ごし、そして美しく注目を浴びるようにと、鏡の前でのチェックに忙しいのがパリジェンヌだ。

(1997/6/1)
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