Palais Garnier

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新年度スタートのストレス解消法

入社式、新学期など春は日本のスタート時期であるが、フランスはバカンス開けの秋から始まる。季候が良くなるこの季節は1年の締めくくりの時期で、夏のバカンスのプランに気もそぞろといった雰囲気だ。

日本人に比べて勤勉とはいえないフランス人も、不安定な経済状況や失業問題など精神的な負担は大きく、ストレスは負けないくらい感じている。居酒屋で食べて飲んでストレス解消という方法は採らないが、パリジェンヌもさまざまな気分転換法を行っている。
本格的なものになると、瞑想による療法として、ヨガやゼン(禅)のコースに通ったり、精神集中のソフィロロジー、催眠術、自律訓練法、ビジュアルによる治療法を受けたり・・・。精神科医を訪ね、心の問題を解決する人も少なくない。

もう少し手軽にストレス解消をしたければ、エステティックサロンという手もある。ストレスは美容の大敵。贅沢な気分を味わいながらの1時間程度のお手入れで、すっかりリラックス、肌のトラブルも解消できる。最近パリで注目されているのが足の裏療法。東洋が発祥地だから、日本ではもうおなじみだが、疲れた体に効果的だ。

ストレスを軽減するには、食べ物にも注意したい。体が疲れている時は、ビタミンCが大量に消費されるので、たくさん摂取するよう心がける。筋肉のリラックスに必要な栄養素マグネシウムも、ストレス時に失われやすい。
コントレックスやエパールなど、マグネシウムをたっぷり含んだミネラルウォーターを飲むようにしたいもの。また、パリといえばカフェだが、コーヒーなどに含まれるカフェインは6時間ほど体内に留まり、睡眠の妨げになる。ハーブティを取り入れ、十分眠るようにすることも大切。

”憂鬱げに物思いに耽る”のがパリジェンヌともいえるが、笑い事ではない悩みなのだ。

(1997/5/15)
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