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Le Relais de l'Entrecote

ワールドカップ期間中に女を磨く。

6月10日に開幕したワールドカップ。日本で報道されているほど、大騒ぎというわけではないが、各国からサポーターが集まり、パリはお祭り気分でにぎわっている。女性誌でも、サッカーがらみの特集が組まれ、マリー・クレールは別冊付録と力が入っている。観戦の価値があるかを評価する一覧表では、日本対アルゼンチン、日本対クロアチア戦に、「力の差がありすぎて観戦価値なし」のいじわるな採点。サッカーのことになると、どの国も愛国心に燃えるらしく、フランス戦は全て「価値あり」と判定している。

男たちがサッカーに夢中になっている間に、ちゃっかりキレイになろうというのが、フランスのビューティー雑誌「ヴォートル・ボーテ」の企画。サッカーの試合は、ほとんど17時30分から23時頃まで行われるので、この時間を利用して、夜遅くまでやっているエステやプールなどへせっせと通おうというものだ。

パリのデパートや美術館などは、ノクトゥルンと呼ばれる夜21頃までオープンする日を、週1回程もうけている。普通、木曜日がその日にあたることが多い。エステサロンの中にも、マティスのように、木曜日夜20時30分までオープンしている店がある。
さらに、ワールドカップに便乗して、この期間のみ、夜遅くまで営業しているエステサロンも登場した。アンスティトゥ・パイヨは、6月11日から25日の間の木曜日、22時まで営業。アンスティトゥ・テリゼは、月曜から金曜まで、22時までお手入れしてもらえる。ジョエル・チオッコは、ワールドカップ開催中の火曜と水曜、閉店時間を21時30分に繰り下げ、また、ソティも、木曜日は21時までのノクトゥルンを実施している。

いつもは家庭的なフランス人男性も、サッカーが始まると女性をほったらかし・・・。そんな男性の心理を知り尽くしているパリジェンヌは、この時期、女を磨くのである。

(1998/6/15)
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