1998年10月の出来事
  • 金大中韓国大統領、日本訪問。日韓共同宣言が採択
  • 日本長期信用銀行破綻
バイアグラの化学式

強くてやさしい男・神話

ニューヨークの株式市場もこのところ上がったり下がったりの混戦模様・・。
こちらは個人投資家がすごく多いようなので、なんだか周囲が騒がしい。私自身は専門的なことは一切わからないけれど、ランチのために入ったレストランなどで、どうやら株の話をしているらしい彼らの姿からは、マネーゲームのある種の緊迫感が伝わってくるような気がしました。

さて、騒がしいといえば、例の「バイアグラ」、日本でもずいぶん話題になっているようですね。
そういえば先日も知人から「日本人は”バイアグラ購入ツアー”というのを企画したよ。いくら新しいもの好きな日本人でも、そこまでは、まさかね・・。」と聞かされました。

それにしても今年3月に発売以来、発行された処方箋はなんと360万枚以上だというし、まったくもってすごいものです。
こちらは完全な医薬分業ですから、あくまでも治療薬として認定されているバイアグラは、医師による処方箋がなければドラッグストアなどで購入できないシステム・・のはずなんですけどね、本来。私のごく近しい周囲の人々は、幸か不幸か、みんな他人事としてバイアグラのことを話しているけれど、実際のところはどうなんだろう・・と少々疑心暗鬼の私であります。

日本のように健康保険制度は確立していないし、医療費がバカ高いこともあって頼っているというか、すがっているというか。
とにかく食品医薬品局(FDA)の先日の発表では、バイアグラを服用後に死亡した人は、すでに69人にものぼるというのに、一向に衰えないこの現象。

この背景には、やはり西部開拓時代から変わらぬ「強く、そしてやさしくなければ男じゃない」という”強くてやさしい男・神話”が、まだまだ脈々と根付いているからなのではないでしょうか、この国に。そう考えると、アメリカの男性諸氏もなかなか大変。ご苦労様!と申し上げたい。

98/10/1
sponsors
★ニューヨークツアー(楽天トラベル)