アメリカ屈指のゲイタウン、カストロ地区。
Boooo~!おばけだぞ~と日本語では言いそうなところを、英語ではブ~。何か変な感じだが、こちらではこれが人をびっくりさせる時の言葉。10月の最終日31日はハロウィーン。沢山の家やアパートの玄関先に、カボチャの彫りものや蜘蛛の巣を真似たもの、骸骨の模型、魔女の置物など、怖いものをあしらったさまざまな飾り付けが並ぶ。
怖~い話は、日本では夏に聞くもの。こちらではこのハロウィーンの時期。だから、テレビでまとめて怖い映画特集などをするのもこの時期。何で、もう秋も終わり、気温も下がってくる頃に、背筋に冷や汗を流さなくちゃならないのって感じだが、それが習慣なのだから仕方がない。
サンフランシスコはアメリカの中で最も同性愛者がたくさん住んでいる都市。その市内でも、カストロ地区は同性愛者が集まっているエリア。毎年10月31日にはこの地区のメイン通りCastro Streetを中心にハロウィーンの仮装パーティが開かれる。夜9時を過ぎるころ、さまざまな衣装を纏った人たちが集まってくる。カストロという場所柄、沢山のゲイ参加者が多いのは勿論のこと。
5年ほど前から、サンフランシスコ市役所の周りでも同時に仮装パーティが開催されるようになったが、何と言ってもこのカストロ地区の方がオリジナル。
それに、カストロはゲイの街。仮装者や仮装の内容が、ちょっと市役所のそれとは違う。今年は、約20万人がこのカストロの仮装パーティに詰め掛けたとか。
仮装の衣装はなかなか幅広い。動物から、建物から、歴史的人物から、ハロウィーンの元祖、怖~い何か。ゴールデンゲートブリッジ、コイトタワー、なんてサンフランシスコの名所の仮装者も。9月11日のテロアタック以来、アメリカのヒーローと呼ばれる消防士や警察官の仮装者もあり。
ルネッサンス時代(?)の貴族を真似した素敵なカップルにも遭遇。写真を撮らせて、と頼むとニッコリと笑って二人でポーズ。女性役の彼の物腰は、完全にその婦人になりきっていた。
Birthday Suitの仮装者もあり。Birthday Suitって何かって?生まれたままのスッポンポン。そんなに寒くないといっても、夜、12度か13度の気温の中を裸で歩くのは、いくら人ごみの中にいると言っても寒いもの。連れのボーイフレンドが保護するように、裸の彼を後ろから抱くようにしている姿は、「寒いだろう。でも、僕が暖めてあげる。」って感じ。カストロならではのシーン。このパーティはちょっと見物!