サンフランシスコのtatooの店

漢字もあります

刺青とは、もともと前科のしるしとして顔や手などに墨汁を刺し入れたもの。そして、私たちにとってヤクザというイメージが結びつく。だから、普通の人が刺青をするなんていう発想はちょっと考えられない。

ところが日本を離れると、そんな起源や意味はどこかに消えてしまうのか、それとも、そんなことなど関係なく魅力的なものは魅力的なものとして受けとめようということか、刺青は単に体を飾るアクセサリーのように考えられている。
映画"月の輝く夜に"でアカデミー賞主演女優賞を受賞したCher(シェール)が、美しいラインの体に大胆な刺青をしていたりするのをみると、お洒落なアートとして受け取る人たちがいてもおかしくないのかもしれない。

とは言いながら、突然、娘や息子が腕や足などに刺青をして帰ろうものなら、こちらの親だってやっぱり嫌な顔をする。半そでからのぞいた腕に刺青があるなんていうのは、会社の面接では決してよい印象を与えないし、労働者階級に属する人として間違いなく見下される。

それでも多くの人たちを魅了して止まない刺青。市内でもあちこちにTattooショップなるものがあり、Tattooアーティストが気に入った絵柄を丁寧に彫り込んでくれる。
サンプルの絵柄がところ狭しと壁いっぱいに飾られた店内が、ほのかにオイルと何かが焼けるような臭いがするのは、太目のペンのような形をした電動針を使って下書きの絵柄をなぞって肌に焼き込んでいくからか。
とにかく、一種特有な雰囲気が漂っている。壁にある絵柄を見てみると、強靭、優越、個性、愛などを象徴したいのか、死神や頭蓋骨、凄みのある動物やドラゴン、スポーツティームのロゴ、隆々とした筋肉をもつ男性やしなやかな線を強調した女性の姿だったりする。

こんな刺青に興味はあるけれど、一生ものの絵を体に彫り込むにはちょっと抵抗があるという人のためには、汗や水に強いインクで肌に印刷をするシールタイプがあるようだ。こうすれば、アルコールやオイルを使って、消し去りたいときに簡単にふき取れるし、飽きれば衣服を取り替える感覚で異なるデザインに替えることができる。こんな一時的なものから永久的なものまで刺青はお洒落なアイコンとして、これからも流行っていきそうだ。

ところで、ときどき日本語の言葉を彫り込んでいる人を見かけるけれど、その漢字が間違っていたりすると、本人はそのことを知らないだけに、ちょっぴりかわいそうな気分になってくる。

"妖艶"とでもいれたいのだろうが、実は"奇妙"となっていたりして。まあ、漢字なんて絵のようなものだから、その雰囲気が好きならばそれでいいのでしょうか。

(2006/11)
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