夏のサンフランシスコ

最高気温と最低気温の幅が狭い

最高気温摂氏15度。いったいいつの気温かと思えば、サンフランシスコの7月8月という夏。18度まで上がれば暖かいほうだ。

「引越ししたくないのよ」アパートの上階に住んでいたジュディが言っていた。サンフランシスコを出て隣接市に移り住みたくないという彼女。「夏、暑過ぎて困るよ」とても汗かきだというジョンは、出張でテキサスやアリゾナに行くと一日にシャツを3回から4回も着替えると言っていた。そんな彼にはサンフランシスコの気温が最適で丁度いいんだと。

郊外にある街にしばらく住んだ後、サンフランシスコに引っ越したものにとっては、本当に夏だろうかと思うほど毎日のように肌寒く感じたものだ。テラスに置いた鉢植えの植物だって寒そうにしていた。それでもジュディやジョンにとっては快適だったようだ。しばらく市内に住むと寒いと思うどころか、快適に思えてしまうのだろうか。その寒さに耐えれない人たちだけがさっさと引越して出て行ってしまうのかもしれない。

サンフランシスコ市中心部から北でも南でも車で20分ほど走るだけで気候ががらりと変わってしまう。そんな近隣の街と最低気温はほほ同じなのに、夏、最高気温は華氏で15-20度も低い。冬はむしろ近隣の街より気温が高めで底冷えすることが少ない。

一年をとおして最高気温と最低気温の幅が狭いのがサンフランシスコの特徴だ。極端な寒さや暑さが嫌いな人にもってこいの街なのかもしれない。この幅の気温に体が慣れてしまうと、たとえサンフランシスコからちょっとだけ離れたところでも、冬、氷点下に近づいたりする場所や、夏、摂氏30度近くまで気温が上がる場所には住みたくないということになるのだろう。

性別や年齢によって、そして人によって、適温と感じる温度はずいぶん異なる。環境や習慣から体感温度が変わるともいえる。だから同じ場所にTシャツ姿の人がいるかと思えば、長袖でしっかり着込んだ人がいたりすることになる。

寒いところに住んでいると、体から熱の放散を防ぐために毛穴を小さく保つ習慣ががつく。そんな人たちが突然暑いところに行くと、毛穴を大きく開く習慣がないために体にたまった熱を放散できなくて、人一倍暑く感じてしまう。ジュディやジョンはまさにそんな状況なのかもしれない。

昨今、地球の温暖化からだろうか、サンフランシスコでも夏に摂氏20度を超えたりすることが稀にあるようになってきた。「溶けてしまいそう」などといっているサンフランシスカンがいたりすると、もっともっと暑いところを知っているものにとっては笑えてしまう。

暑がりの人がいたら、おためしにサンフランシスコにしばらく滞在してみるといいかもしれない。
快適な気温だと思えてくるとしたら、サンフランシスカンの素質おおありかもしれない。

(2010/08)
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