1998年12月の出来事
  • 特定非営利活動促進法(NPO法)施行
  • イラクを米英が空爆
シニアのエクササイズ

めっきり寒くなってきました。ニューヨーク名物ハドソンおろしも吹きはじめ、本格的な冬の到来です。
寒くなると、背中を丸め、おぼつかない足取りのお年寄りの姿と、日本でひとり暮らす実家の母の姿とが重なり、胸をつかれることがたびたびあります。

若い人々にとっては刺激的でおもしろいことや楽しいことが盛り沢山のこの街ニューヨークは、果して老人にとってはどうなのでしょうか。寒いし、暑いし、騒がしいし...。
私自身のことを思えば、今は確かにいい。何やかやと不満を言いつつも、結構快適に暮らしているわけですから今はいい。でももっと歳をとってもでも、聞くところによると、この街はいろいろな面で老人に温かいらしいのです。ちょっと意外な気がするのですが。

例えば、「シニアは交通費が半額。持ち家の税金も通常より安い。家がレントの場合は、家賃が値上がりすることはない・・」など多くの特権があるのだそうです。
しかもニューヨーク市全域には300を越す“シニアセンター”と呼ばれる、老人のための設備が完備されていて、ヨガやダンス、絵画などのクラスが設けられているのだとか。

さらに驚くことに、何と75セントでランチをサーブしてくれるのだそうです。まあランチの内容がどの程度で、おいしいのかまずいのかまでは不明ですが、何といっても75セントですからね、食事の支度が面倒なお年寄りにとってはどんなにありがたいことでしょう。何でもボリュウムだけはたっぷりだそうですよ。
75セントでは日本では、おにぎりひとつ買うことができないことを思えば、やっぱりこの国は大したものです。

私たちが暮らすアパートメントにも、頑固にひとり暮らしを続けるおじいさんやおばあさんが何人かいますが、あの人たちも周囲が思うほど孤独でも不便でもなく、それなりの快適な生活を送っているんだろうな、きっと・・。
シニアに対するニューヨーク市のバックアップ対策を知って、私もちょっと安心しました。

98/12/1
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