La Factory

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パラファーマシーが急増

今年のカレンダーも残すところ1枚となり、あわただしい季節を迎えた。来年は、いよいよ20世紀最後の年。テクノロジーや新発明など、目覚ましい発展を遂げたこの100年。美容の分野においても、信じられないほどの進歩があったのはご存じの通り。ここ10年だけでも、スキンケアからヘア、ボディケアまで、次々と新製品が登場し、巷の話題になった。そして最近のフランスでは、来る21世紀に向けて、新しいビューティをテーマにした記事が目立つようになってきた。

その兆候として、ここ数年のパラファーマシーの急増があげられる。ここは、薬局系の化粧品を販売するショップで、白衣を着た美容と健康の専門家たちがいろいろアドバイスもしてくれる。大ブランドの化粧品はほとんどなく、地味なパッケージの化粧品が多いが、高品質と手頃な価格からかパリジェンヌたちには人気で、この手の店はいつもにぎわっている。

一方、各化粧品研究所は、専門の皮膚科の医師に協力をお願いし、肌を美しくする化粧品の開発に積極的だ。もともとアレルギー対策として始まった皮膚学からの化粧品研究が、今では老化予防、シミの解消など、美肌のためのものへと変化しているのだそう。フランスには、3500もの皮膚科があるが、そのうちの約15%は美肌を専門にしているという。

パラファーマシーに並ぶ薬っぽく効きそうな化粧品や、ナチュラルな自然系化粧品のブームは、これからも当分続きそうな気配だ。美肌への学習意欲まんまんの1世紀の女性たちを満足させる次なる化粧品は?とにかく、美しくなりたいという気持ちだけは、次世紀も継続されることは確かだ。

(1998/12/1)
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