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香水のノスタルジックな伝統

クリスマスのイルミネーションが美しい12月のパリ。いよいよ1999年、世紀末を迎えようとしている。今年はサッカーのワールドカップで、フランスの意地を見せたものの、景気沈滞ムードはあいかわらずで、パッとしなかった一年。ファッションや美容の話題も、ニューヨークやロンドンなどアングロサクソン勢力が強く、フランスらしさが失われたかのようであった。

そんななか、フランスが得意としている分野のひとつ香水業界は、元気を回復し始めたようだ。ここ数年、さわやか系の香りがパリジェンヌにもうけていたが、再びクラシックな伝統的香りに人気が集まっているという。万人に好かれる無個性で似たような香り氾濫にうんざりしたのか、パリジェンヌたちはオリジナリティ豊かで、高品質な香りを求め始めたのだ。フランスの香り文化は、2世紀以上の歴史を持っている。21世紀を目前にひかえ、ノスタルジックな伝統を見直そうということらしい。

毎シーズン、次々と新しい香りが登場しているが、フランスで最も売れている香水は、オーソドックスなものが主流だ。一番人気は、シャネルの5番。2位はニナ・リッチのレール・デュ・タン。そして、比較的新しいティエリー・ミュグレーのエンジェルと続く。
以下、オー・ド・ランコム、オー・ド・ロシャス、ランコムのトレゾァ、イブ・サンローランのパリ、ゲランのシャリマールとなっている。カルバン・クラインのCKワンが9位に入っている以外は、ベスト10すべてがフランスの香水だ。ちなみに10位はイブ・サンローランのオプウム。
複雑でエレガントなのが香水本来の魅力。定番の香水は、時代を越えて女性たちに愛されている。

今年のクリスマスプレゼントは、トラディショナルな香りで決まりかな?!

(1998/12/15)
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