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なめらかで白い肌がゲイシャ?

ヨーロッパ統一通貨ユーロの導入で、新しい幕を開けた1999年パリ。スーパーマーケットのレシートにも、1ユーロ=6.55957フラン、合計7.22ユーロと、フラン&ユーロの両価格が明記されることになった。実際の通貨が流通するのは2年後のことだが、庶民の生活にも着実にユーロが浸透しつつある。星の王子様の50フラン札やキューリー夫人の500フラン札がなくなってしまうのは、少し惜しい気もするし、これを機に、フランスらしさが失われてしまうのでは?と危惧するのは、いきすぎだろうか。

パリが得意としていたビューティーの分野は、最近外国勢力におされぎみで、パリ”らしさ”がうかがえなくなってきた。フランス化粧品を買いあさる日本人も、以前程のパワーを失ったようだ。というのも、優れもののコスメが、日本に氾濫しているからである。
日本人のコスメフリークは、ここパリでも有名で、このところ、逆輸入現象が起こっているのだ。ニベアから毛穴すっきりパックが発売されて以来、ロレアルなど各社から類似商品が登場している。また、色白をめざすホワイトニング化粧品もこのところ花盛り。エステサロンのマティスやアカデミーから、白い肌用のシリーズが誕生した。

さらに、日本人もびっくりの美容法が紹介されている。一つは、お酒を使った入浴。ぬるま湯のシャワーの後、半ボトルの日本酒を入れた熱めのお湯につかれば、「芸者のようななめらかで白い肌になる(?)」とのこと。また、お米はダイエットにも最適だともいう。毎日、180~200gの米(炊く前)を食べるといいのだそう。メニューの例として、朝はごはんにオレンジの皮と生クリームを加えたもの、昼や夜はハーブや野菜を混ぜたごはんなど。白米のおいしさを知っている日本人なら、真似したくないものが多い。

パリジェンヌがあこがれる、主食にごはんを食べ、モチモチの美しい肌を持つ日本人女性は、今、日本でも希少な存在なのだが...。

(1999/1/15)
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