Clerのビストロ

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「水」ブームはまだまだ続く

初冬に寒波が訪れたものの、比較的暖かい今年のパリの冬。とはいえ、雨が多いのにはうんざり。流れる雨水にためいき、といいたいところだが、最近は、この「水」が美容のキーワードになっている。リポゾーム、セラミド、AHAなどの画期的な化粧品の後、今度は「水」を利用したコスメが大流行の兆しだ。

口火を切ったのは、エステー・ローダーの100%プログラマトュール・ディドラタシオン・コンティニュ。77種類のミネラルを含んだユタの水を使ったクリームは、水分補給効果バツグンとか。
ランコムのイドラ・ゼンは、アイリスとローズをベースにしている。フィトメールのオジェネーズ・シリーズは、マグネシウム、マンガン、カルシウムがたっぷりのロワール・アトランティック地方の海藻に含まれる水を利用したもの。
ファスのニュートリスュール500は、リッチなオイルに水分を加えたコールドクリーム。マリア・ガランのイドラタ・コンフォール、リエラックのアペザンスなども。また3月には、細胞間の液体を再構成する化粧品オー・セリュレールがエステデルムから発売される。

美容のために選ばれた水は、オリゴエレメントとミネラルを豊富に含み、お肌に自然な水分を浸透させてくれる。フランスには、ヴィッシィ、アヴェンヌ、ラ・ロッシュ・ポゼイ、ユリアージなど、お肌にいい温泉が豊富で、これらの温泉水を使った化粧品は、密かな人気となっている。ユリアージのオー・デマキャントは、水のクレンジング。アヴェンヌからは、クレーム・ニュートリティヴ・コンパンサトリスが発売されている。

フランス人の「水」への関心は、年々高まっているようだ。飲料水としてのミネラルウォーターの消費量は、1970年には年一人40リットルだったのが、1995年には108リットルと増加しているという。「水」ブームはまだまだ続きそうだ。

(1999/2/15)
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