タラソテラピーの施設が多く集まるフランス北西部のブルターニュ地方。
7月のパリは、夏休みムードいっぱい。街に活気がなくなり、人々は家族そろってバカンスへと繰り出す。一年の垢を落とす(?)ともいえるバカンス。日本人の旅行とは違い、何もしないでダラダラ過ごすのがフランス式の休暇だ。フランス北西部の海岸線を幽するブルターニュ地方は、自然に恵まれた人気のバカンス地。ここは、海の不思議な力を利用するタラソテラピーの施設が多く集まっていることでも知られている。
フランス独特の健康&美容法として、最も有名なのがタラソテラピー。フランスでは治療費の一部が社会保障で払い戻されることもあり、注目度も並々ならぬものがある。タラソテラピー施設の専門ガイドブック、タラソテラピーを組み込んだツアー・・・。フランス人にとって、タラソテラピーはより身近なストレス解消療法のようだ。
海水を利用した入浴、マッサージ、海藻パックなどで心身をリラックスさせるタラソテラピー。もう一つの魅力は、贅沢なホテルに宿泊し、優雅なひとときを過ごせること。ほとんどのタラソテラピーが、高級ホテル滞在とパックになっている。1泊2食で600₣(フラン)~、1週間滞在で5000₣(フラン)~と値段は安くないにもかかわらず、利用者は増加しているという。
海沿いの施設に行かずに、パリでもタラソテラピーを体験することができる。ホテル・ゴールデン・チューリップ内のヴィラ・タルゴは、サウナ、ハマム(蒸気風呂)、ジェットシャワー、海水プールなどを備えた、本格的なタラソテラピー。海藻、海水をベースにした、ミネラルたっぷりのオリジナル化粧品も充実している。1時間コースは、海水マッサージ、ジェットシャワー、全身海藻パックなどで350₣(フラン)ほど。
1ヶ月ものバカンスをどう有意義に過ごすかが、この時期の最大の悩み。海水のお風呂にどっぷり浸かっている間は、さすがのフランス人も憂鬱から解放さるのだろう。 1F₣=¥22.01(7月11日現在)