サンフランシスコのミニ農園

土地の有効利用

市のもっている土地や建物のかなで目下のところ使っていない用地、空地、中央分離帯、窓辺、屋上などで、野菜畑に転換することができる場所がないか調べてくれ、といった市長の指示ではじまった。

活用されていない公営地に新しい命を吹き込んで新たな地に変換する。近所などをとおして住民同士をつなげ、より健康な食生活習慣を培うのと、お互いに関与し合う習慣を作り上げる。都市農業と銘うって市長が先導をきっている。

こんな財政難のなか、市はそんなことを言っている場合ではないのではという声も上がっている。でもこういった活動は数日で成果をみるようなものではない。どこかで始めなければ決して始まらないし、しかも長い目で見た利益を考慮すると早く始めたにこしたことはない、というのが市長の弁。

健康的な食生活をおくることが、ひいては薬代や医療費を抑えることになる。そして住民が健康になれば市の負担になっているヘルスケアー費の削減にも役立っていくことだろう。子供たちを含め住民が、育て方を学びながら身近に自然野菜に接し、野菜の質に気づき、そのおいしさと新鮮さを体験するきっかけになってほしいというのがその根底にある。
野菜の大切さをはじめ、食事のなかにおける野菜の役割を考え、ヘルシーな野菜を食べることが実は健康の向上にも関連していることを実感する。りっぱな教育的手段といえる。

手軽さや便利さから口に入れるもののほとんどが加工食品になってきている。複雑化する社会において家族のある人だろうと独身の人であろうと仕事の忙しさも手伝い、こまめに食材を買って料理をしようという人が少なくなってきている。そこそこに、あるいはとてもうまく調理されたものが、インスタント食品や冷凍食品となったり、デリと称してカウンターに並べられ、それをごく当たり前のように食している。

でもその過程には営利目的が優先されるために、食材の栽培や育成、加工過程のどこかに無理やしわ寄せ、人工的な何かが加えられることは必至。そんな食品は味にしても栄養面にしても自然でないだけでなく、からだにあまりおすすすめしないものまでが含まれていることになる。長期的に取り続けていると体に害を与える可能性が高くなっていく。

市営図書館などの脇に作られた野菜畑。子供たちのために作られた遊び場の隣に位置する。こんなサンフランシスコの取り組みによって住民の頭を変えることができるだろうか。
数年後、街のいたるところで、レタスが栽培され、りんごの木に実がなり、近隣の人たちどうしでそれをうれしそうに収穫しあう光景がうかがえるようになるだろうか。

(2010/05)
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