脳トレ


「脳トレ」と聞くと効果や根拠に思わず?と感じてしまったりします。でも、実践してみて「良かったな」と思えるものもあります。今まで当サイト内で紹介した記事の中で、 TIPS を5つご紹介します。

TIPS 1.一筆箋で脳トレ

離れている母に一言文章を添えて品物を届けようと始めた一筆箋。言葉は頭に浮かんでくるのですが、漢字が出てきません。コンピューターならスラスラと文章が作れるのに・・・。母の老いより自分の脳の老化速度が心配です。せめてもと、広辞苑を引き引き、脳トレ中。年賀はがきに一言添えるのも良いチャンス。もっと早くから始めればヨカッタ!

参考文献
A rich vocabulary can protect against cognitive impairment .
FECYT - Spanish Foundation for Science and Technology Public Release: 21-Oct-2014

「語彙力の豊富さが、認知障害を予防する」 年を取るにつれ、初期の認知症に悩む人は多くなります。この損失を補うためには、脳の認知的予備力がモノを言います。そこでこうした能力を向上させるには、どのような要因が良いのかを検討したところ、語彙力が高いと良い、と言う結論が出ました。スペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラ大学による研究です。

自然言語処理による認知症スクリーニング
柴田大作氏(奈良先端科学技術大学院大学)の修士論文ですが、第2章に先行研究として、Snowdon の研究が紹介されています。それによると、93人の修道女が若いときに書いた自叙伝と晩年期の能力を分析した結果、文法の複雑さと晩年期の認知機能には、一定の関係が見られたそうです。

滋賀医大付属病院 脳神経外科 ものわすれ外来
アメリカの678名の修道女(nun)を対象にした有名な縦断研究 Nun Study で、「たとえアルツハイマー病に罹患していても日常の生活の送り方によっては認知症に至らない」、「症状が出ないアルツハイマー」例が紹介されています。

The Nun Study
Neurology doi: 10.1212/WNL.0b013e3181b01077

TIPS 2.脳の機能回復に必要な、カムカム習慣

自分の歯で噛むと脳で作られる神経細胞が増え、嗅覚も鋭くなるようです。楽だからと柔らかいモノを食べ続けると脳もだんだんと怠けるらしい。噛むことに気持ちを配れば、香りは、ココロを豊にして幸せを運んでくれます。大切な五感の一つ。

歯が痛いと一時でも早く楽になりたいと「抜いてもイイ!」と思いがちですが、ちょっと踏ん張って「治療を受ける方がいい」のかもと自分を見つめ直しています。

参考文献

咬合・咀嚼が創る健康長寿
小林義典 日本歯科大学歯学部 教授
咬合・咀嚼の不具合は、顎関節症や開口障害、嚥下障害、歯周病、様々なる生活習慣病の要因となるばかりでなく、社会生活にも大きな影響をもたらします。

認知症と摂食障碍
佐世保中央病院認知症疾患医療センター
センター長 井手 芳彦 先生
歯周病とアルツハイマー型認知症(AD)には密接な関連があるようです。

TIPS 3.睡眠は脳のお掃除

カラダの中で最も多くのエネルギーを消耗している脳。睡眠不足になると、アルツハイマー型認知症の原因と考えられている脳のシミ(アミロイドβ)が、溜まるようです。使えば、ゴミも出て来ます。お掃除方法は、睡眠。徹夜明けには、良質の睡眠で健康脳に。

エネルギー源のブドウ糖確保のためにも、糖質制限ダイエットはほどほどに。認知症の予防には脳力を保って能力を維持。

参考文献
Bad sleep increases Alzheimer's-related brain proteins.
Neurology 10.1212 / WNL.0b013e3181b01077
Last updated Tue 11 July 2017 By Catharine Paddock PhD

「睡眠不足と質の悪い睡眠は、アルツハイマー病関連脳タンパク質を増加させる」
睡眠時無呼吸や睡眠不足、安眠できない環境はアミロイドβを増加させます。質の良い睡眠を確保しましょう。

TIPS 4.「短気は損気」ひとまず吐き出しましょう嫌なこと!

毎日の献立&お料理の段取りをしている時、脳はフル回転で活性化中。認知症防止にも。同様の効果は旅行などの楽しい計画でも得られるようで、時には気分転換と称して特別な力が入ります!

「アレ・ソレ・コレ」が会話に増えてきたら、「単なる物忘れではなくて、認知症かも!?」。健康診断で見かけたパンフレット。加齢とともに、固有名詞や商品名が、すぐに出て来なくなり、ア・カ・サ・タ・ナ・・・行のと、頭文字を思い出そうと努力してしまいます。

心配な人は、誰でも簡単にできる語彙力の向上で、脳の認知的予備能力を活性化。トレーニングは、身近なところから。バリエーションに富んだメニューや時短料理は、最高の脳トレ。トマトの名前なんて、10指に余るぐらいです。お味も微妙に違ってる~。

単調な毎日に、刺激を与えてくれる旅。以前訪れたところも、日頃は地名やレストランの名前がうろ覚えになっているのに、行く予定が来まると、思い出してくる不思議な現象。そう言えば、旅は、計画を立てているときが、一番ワクワクする時かもしれません。

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