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体内のサーカンディアンリズムは25時間

時計

体内時計を人はそれぞれ持っているのだと実感するのは、海外旅行。一番ツライのが「時差ぼけ(jet-lag)」、目的地に朝着くと、そのまま一日を起きて過ごさなければ、滞在の間中、尾を引いて、ずれっぱなし。旅行のコストパフォーマンスは良いけれど身体的にはツライ。夕方~夜着なら、夕食を軽く食べて寝てしまえばリズムを取り戻すのも簡単です。相方は、生まれつき体内時計がしっかりしているのか、到着時間から逆算して飛行機に乗るとすぐ調整を初め、現地で次の日の朝から普通に生活しているのを見ると、人って得手不得手があるモノだと深く頷いてしまいます。

ほとんどの生物は、サーカンディアンリズム(概日リズム=約24時間の周期のリズム)を、太陽光などによる明るさや暗さのサイクルの影響を受けて、日々修正し維持しています。生物にとって、体内時計を同調させることは、基本的な生活を送る上で、欠かせないものです。人のリズムは、修正しなければ25時間と言われています。

米国テネシー州ナッシュビルにあるヴァンダービルト大学(Vanderbilt University)の生物科学のCarl Johnson博士と分子生理学と生物物理学のOwen McGuinness博士達のグループは、「サーカンディアンリズム(概日リズム)の乱れは、肥満だけでなく糖尿病や心臓病を引き起こしている可能性があるようです。今回の人の鏡像であるサーカディアンリズムを持ったマウスの研究で、インスリン活性が、カラダの概日体内時計によってコントロールされているという、決定的な最初の証拠を得ることができました」と発表しました。

「私達の健康的な生活スタイルにとって重量なことは、何をどのくらい食べるのかということだけではなく、何時、食事をするかという事がとても大切なことなのです」とShu-qun Shi博士研究員は述べています。

体内リズムが乱れると太る理由

膵臓で作られるインスリンは、脂質代謝や炭水化物(糖質)代謝を調整する重要な役割をしています。食物を食べると炭水化物は小腸でグルコースに分解され吸収されます。エネルギーの源であるグルコースですが、大量に血液中に吸収されると、体に有害な作用を起こすので、インスリンが肝臓や筋肉、脂肪細胞に移動させて血糖(血液内のグルコース)を保っているのです。

マウスを使って調査研究した結果、24時間サイクル(本来の時間)で、餌を与えるとより敏感にインスリンが働くのに対して、空腹時(休息時)は、相対的にインスリンに抵抗性(働かない)があることが分かりました。結果として、活動していない間は、グルコースは主に脂肪に転換され、活動中は、エネルギー源として使用されたり他の組織を構成します。
「これが、毎日、夕食から朝食までの間、何も食べないのが良い理由なんですよ」と、 Carl Johnson博士が強調しています。

研究者達は、体内時計を混乱させると何が起こるのかということもマウスによって調べました。 結果は「空腹に相当する時間帯でもインスリン抵抗モードに変換できなくなり、高脂肪食を摂取した後、野生のマウスより体重が増加し、より多くの脂肪を蓄える傾向にありました」

高脂肪食は体内時計を乱す

もう1つの研究は、常に体内時計を混乱させる環境にマウスを置いてみました。
「マウスは空腹時(休息時)の状態に陥ったままになり、実際には野生のマウスより食事量は少なかったにも関わらず、体脂肪の割合がより高くなりました。肥満とインスリン抵抗の関係が、糖尿病や心血管疾患のリスクを上げている」という結果を得ました。

これらから言えることは、「夜間勤務の人達、体内時計の乱れや通常睡眠パターンに悩まされている人達の間で、肥満や糖尿病が増えているということの説明です。高脂肪食は、普通の生活を送っている野生のマウスの体内時計を乱すことが分かりました。結果、彼らの空腹時間帯のインスリンサイクルは怠慢になります。そのことは、なぜ高脂肪食が体重増加を引き起こすかということを明確にしてくれました」と研究者達は、追記しています。(訳:tori3tori3)

Vanderbilt University 21 February 2013

海外出張や旅行だけでなく、24時間営業のコンビニエンス、24時間体制での看護や介護など、シフト制の勤務や深夜営業など、体内時計が同期できなくなり、活動リズムが乱れ、慢性的な蓄積疲労や体重の増加傾向が見られる、ソーシャル・ジェットラグ(social jet-lag)も、増えているようです。

便利になればなるほど、リスクも伴うと言うことだと思います。せめて、休みの日や休暇を有効に使って、日頃のアンバランスな生活をリセットしたいものです。日焼け止めを塗って、思いっきり太陽の光を浴びたり、トレッキングで新鮮な空気を吸いながら全身を動かしたり、ガーデニングなど戸外で過ごすとカラダが喜びます。

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