sponsors
料理のソース、健康にも良い薬膳酒、美肌効果も期待。ハーブ酒の効用
北ヨーロッパで最初に作られたお酒は、蜂蜜を水で薄めた液を、自然発酵させた蜂蜜酒であったといわれています。このお酒の風味付けや保存性を高めるために、花やハーブ、野苺が使われていました。
穀物を発酵させて作る、エールというお酒も歴史が古く、ローズマリー、セイヨウノコギリソウなどのハーブが味付けに多々使われていたようです。お酒にホップが使われるようになったのは、その後西暦900年頃からで、ビールに欠くことができない香味料として、現在まで続いています。
ローマ帝国時代からワインには、セージ、桂皮(シナモン)、丁字(クローブ)が加えられていました。ハーブ酒はアルコールの作用で、ハーブ中の香りや油成分が効果的に抽出されるために、薬理効果が高く、その上体内への吸収が早いので、少量でも効果を発揮できるのです。加えて、アルコールには防腐効果もあるので、一年以上の長期保存も可能になります。
ハーブ酒は肉や魚料理のソースを作るとき、味付けや香り付けに使えます。また、ドレッシング、ビネガー、ハーブティーなどにいれても香味を楽しめます。入浴するとき、風呂に入れると体が温まり、美肌効果があります。化粧水として洗顔後に使うと肌に潤いを与えます。
レシピ
- ドライハーブ(ラベンダー、ローズマリー、カミツレ)を漬け込む容器の1/10~1/5(体積)加え、35度のホワイトリカーにつける。
- 冷暗所に一ヵ月保存し、2~3重にしたガーゼで濾してハーブを除き、密閉できるガラス容器に入れて、冷暗所に保存しておく。
食前酒のほとんどがハーブ入りです。
ベルモットやアブサンには、ニガヨモギ、ベルノー酒にアニス、カンパリ酒には、苦みのあるハーブ、ミナール酒にはチョウセンアザミ、キュンメン酒やアクアビットには、クミンとヒメウイキョウの種子、クレーム・ド・メーントにはハッカ油、蜂蜜酒の香りづけにはローズマリー、シンナモン、ナッメッグ、グローブ、ショウガが用いられています。
酒に使われるハーブ | ||
植物名(科名) | 利用部位 | 効能 |
レモンバーム(シソ科) | 全草 | 発汗、解熱、健胃、鎮静 |
ウイキョウ(セリ科) | 種子 | 強壮、健胃、整腸、浄血、食欲増進 |
カミツレ(キク科) | 花 | 発汗、駆風 |
アニス(セリ科) | 種子 | 健胃、駆風 |
キンセンカ(キク科) | 花 | 強肝作用 |
ホップ(クワ科) | 花穂 | 健胃 |
ボリジ(ムラサキ科) | 花 | 気分高揚 |
ニガヨモギ(キク科) | 全草 | 利胆、抗炎症、強壮 |
こちらの記事もお役に立てるかもしれません。