日本人お馴染みの香りのアロマテラピー
最近の化粧品、シャンプー類、家庭雑貨などは、アロマテラピーを意識した「アロマ~」と言う商品名や宣伝文句が多いですね。では香りがあれば何でもアロマテラピーなのでしょうか?香りすべてに何らかの効果があるのでしょうか?
アロマテラピーの知名度も上がり「体にいいらしい」と言うのはわかっているものの、「どうして?」となるとなかなかうまく説明できないものです。
読者の方からご質問を頂きました。
Q:「竹の香りはとっても好きで良いのですが、これってアロマテラピーにもなるのでしょうか?」
まず答えは「おおよそイエス」です。
竹は太古から様々な生活場面に登場してきます。旅先の食べ物を笹や竹の皮に包んだり、水を竹筒に入れて携帯したのは、竹の腐敗やカビ防止の力を利用したのでしょう。また建材や家具(敷物や御簾など)に多く用いられて来たことも、しなやかでありながら丈夫で折れないと言う物理的な利点だけでなく、脱臭や抗菌作用によって室内の空気を浄化してくれることを知っていたからなのでしょう。また「竹細工職人は水虫にはかならない」と聞いたことがあります。
ではなぜ「おおよそ」なのかと言いますと、その様々な効果が竹の芳香成分によるものなのか、科学的・実証データが見あたらなかったからなのです。これは私(筆者)の力不足でもありますが、データが少ないのも事実かと思われます。これは竹だけに限ったことではなく、アロマテラピーでよく用いられる芳香植物の成分すべてが、人間の体にどのように作用するのか解明されているわけではありません。今のアロマテラピーを支えているものは、長い歴史的な年月の実践結果の積み重ねと、近年になってからの研究によるものです。
日本でも「のどが痛い時には長ネギを焦がして首に巻け」等、伝えられてきた療法がありますが、なぜその症状が軽減するのかと言う理論を昔の人がわかって行っていたわけではありません。
アロマテラピーはヨーロッパからもたらされたものではありますが、最近では日本人お馴染みの香りによるアロマテラピー研究も進んでいます。
ヒバ(ヒノキチオールで有名ですね)、スギ、ケヤキ、柚、紫蘇、よもぎ、菖蒲、梅、桜、沈丁花等々、実際に成分データを添えて商品化されている精油もありますし、高価ではありますがカスタムオーダーで抽出してくれる所もあります。
アロマテラピー・ショップにこんな「日本の香り」がずらりと並ぶ日が近いことを願っています。「竹炭」の効果はすばらしく、是非生活に取り入れたいものです。お部屋に置けば脱臭・消臭・抗菌効果などがあり、放出されるマイナスイオンによって空気を浄化します。お風呂に入れても同じ効果から水を浄化し、遠赤効果で体が温まります。炊飯器やポットに入れれば、ミネラル類を含んだ美味しいお湯やごはんになります。
ただアロマテラピーの香りも吸着・脱臭してくれるので、狭い空間でアロマテラピーと「炭」やその製造過程でできる「酢酸液」を併用しても、思うような効果が得られないこともあるので注意して下さい。