64.コンフリー(ヒレハリソウ・鰭玻璃草・シンフィツム根)—毒性に注意—
民間薬的には、うるしかぶれ・あせも・湿疹に、煎じ液を冷まして湿布

ジギタリスとよく似る

イギリス原産で、近縁種はヨーロッパ・西アジア・北アフリカに分布するムラサキ科の多年草。
ムラサキ科で有名な漢方薬は紫根(シコン)。紫草の根で、その名のとおり紫色。一般に色素のつよいものは薬理活性も高い。紫根もその抗腫瘍作用が注目されています。塗り薬でお馴染みの紫雲膏の主役です。また染料としては江戸時代に、この紫色で染めた反物が江戸紫といわれ一世を風靡しました。

今回は同じムラサキ科でもシンフィツム属の英名コンフリー。ヨーロッパでは古くから根茎が薬用として用いられ、その主成分コンソリジンからコンソリダ根、属名からシンフィツム根という生薬名で呼ばれています。
日本には明治時代に観賞用として導入され、薬用・食用に一時は広く栽培されました。
和名の由来は、花が白っぽい淡紅色なのでガラスの様だと玻璃草(ハリソウ)、上の葉が魚の鰭のように茎につく様子からヒレをつけて、ヒレハリソウ。茎は高さ60~90cm、全体にざらざらした短毛があり、葉は卵形・卵状披針形で、茎と同様に粗毛があります。花は六~七月にサソリ形花序につき花冠は合弁で広い筒状。この葉や花が、心臓の薬のもとになった薬理活性の極めてつよいジギタリスとよく似ているので、野生のものを間違って採取して中毒事件を引き起こすことがあります。

長寿者の多いことで有名なコーカサス地方で食用とすることから、食べると長寿の効があると喧伝され、一時コンフリーの青汁ブームがありましたが、最近ではその毒性がいわれ、むしろ多量の摂取は禁じられています。本場のヨーロッパでも最近では葉はあまり食べられず、むしろ飼料用作物・牧草として利用されています。

食用には、若葉を軽く茹でて水にさらしてから、天ぷら、あえものなどにして、また根茎をゴボウのように煮てたべます。胃腸からの出血や貧血に効くとされています。また前述のように生葉のグリーンジュース、ハチミチやレモンを入れると飲みやすい。また葉を蒸気で数分蒸して、刻んで天日で乾燥させコンフリー茶として飲用します。

民間薬的には、うるしかぶれ・あせも・湿疹に、煎じ液を冷まして湿布します。また、喉の腫れや痛みには、煎じ液でうがいをします。乾燥した根50~100グラム、ホワイトリカー1.8リットルを、二ヶ月冷暗所に保存、材料を取り上げ濾したコンフリー酒もいいでしょう。

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