63.ころは(胡蘆巴・フェヌグリーク)—民間薬として滋養強壮、栄養補給に—
腎虚証による下半身の冷えや痛みなどにも

カレー粉の主原料

コロハとかフェヌグリークと云われてもピーンときませんが、実は、カレー粉の主原料で、あの香りの基になっている植物です。
胡蘆巴の日本語読みがコロハ。このシリーズにすでに登場している「胡椒」や「胡麻」と同じく、西域から中国に導入された香辛料で「胡」がついている。胡蘆巴(中国語読みフルバ)は、アラビア語のHulbaの音訳。英語ではフェヌグリーク:Fenu-greekで、ギリシャの糞という意味。古代ギリシャで防腐剤として使われていたその臭いから命名されたようです。

フェヌグリークはマメ科の一年草の植物。原産は地中海地方で古くから中近東、アフリカ、インドで栽培され食用や薬用に用いられてきました。現在では、世界中で栽培されています。枝分かれしながら60cmぐらいまでまっすぐに成長し、枝には三つ葉を付け小さな白い花を咲かせます。夏になると曲がって尖ったほっそりした鞘ができ、その中に直径3~4mm黄褐色で真中に深い溝のある菱形のマメ=種子が10~20個入っています。

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この種子を発芽させモヤシとして食べ、更に成長したものはインゲン豆のように料理に利用されています。又、生育した全草は、大豆と同じ組成を持っており、良質の家畜飼料として使用されています。スパイスや薬に用いられるのは種子。種子は、メイプルシロップ様の香りがあるので、合成メイプルシロップに利用されますが、なんといってもカレーです。

ここでちょっとカレー粉の由来。ヒンズー語で「辛い混合物」という意味のガラムマサラは、インド料理にはなくてはならない万能クッキングスパイスです。ブレンドに特に決まりはなく、3~10種類のハーブを肉、魚、野菜などの用途別、また好みに合わせてブレンドします。カレー粉は、このガラムマサラを基に、イギリス人が18世紀末に作ったブレンドです。これが製品化されて世界中に普及し、カレーの先祖になりました。

フェヌグリークは、民間薬として滋養強壮、栄養補給、食欲増進、解熱剤としても使われてきました。特にインドや中近東では、催乳作用を持っていると考えられ授乳期の女性が特に食べる習慣があります。最近の欧米などでは、バストを大きくする目的で健康食品として飲まれるようです。

漢方薬としては補陽薬に分類され、いわゆる腎虚証による下半身の冷えや痛み、インポテンツなどに用いられます。

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