132.落花生(地豆・南京豆・長生果)—栄養抜群で疲労回復におすすめ—

花が地面に落ちて実をつけるから落花生

ピーナッツは私の世代では子どものときはおやつ、長じてからはビールのつまみに、欠かせないものですが、お菓子やつまみが豊富な現在では、以前ほどの必需品ではなくなりましたね。都会っ子の私はピーナッツを畑で栽培するまでは、どんな実の付き方をしているのか知りませんでした。

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ピーナッツそのままの種を買い、これでいいのかなと春に半信半疑で植え付けます。夏に花が咲き、それがおわると「子房柄」が伸びて地面に潜り込み、そこで実をつけます。花が地面に落ちてその直下に実をつけるようだから落花生。地上部が枯れたころ堀りおこすと、ずるずるとあの殻の落花生がでてきます。はじめから種が地下に埋まっているのですから(地豆ともいう)、とり残すと翌年生えてきます。翌秋、他の野菜の間にピーナッツが出現してこれをまた食べたこともありました。

こうして収穫した落花生は殻をとってフライパンでから煎りするとおなじみのピーナッツになりますが、まだ殻がしんなりしているとりたてを殻ごと茹で、枝豆感覚で食べると脂っこさがつよくなく甘さが上品でとてもおいしい。柔らかいピーナッツはとても新鮮な感じでアニマルファーム秋の名物になりました。

落花生は世界中で栽培されていますが、原産地は南米のボリビアといわれています。ちょうどコロンブスの新大陸発見のあと、奴隷船の往復でアフリカに伝わり,そこからヨーロッパへ、アジアへと伝わりました。中国に伝わったのは明代でその栄養価の高いことから「長生果」といわれます。日本へは江戸時代の元禄のころ中国から伝わったので「南京豆」。

脂肪50%、タンパク質25%、その他ヴィタミンB、Eなど栄養抜群。搾った油は落花生油でオレイン酸とリノール酸にとむ良質の植物油。薬理作用を発揮するサポニンは、特にあの薄皮に多く含まれ、血液の出血傾向を調節するといわれ、中国では血友病や紫斑病の注射液が落花生の皮からつくられています。

民間では豊富な栄養から乳汁不足などに、油は外傷火傷に使われます。中国の古書には「花がおわる時にはその中心に糸があって垂れて地に入って実を結ぶ。故に落花生、または落地生となづく。ナマでけずって食せば痰や咳を治す、炒めて食せば胃を開き腸をうるおす」とあります。
おすすめは酢ピーナッツ。薄皮ごと酢につけて数個ずつ食べると、疲労回復、これからの梅雨をのりきるのにおすすめです。

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