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55.穀芽、108.麦芽—神麹、山査子と合わせると「焦三仙」—

麦芽

「麹」とよく似た働きのあるのが「麦芽」と「穀芽」

麦芽は字の通り、麦の芽。大麦のもやし、発芽したてのものです。大麦はタンパク質グルテンを含んだ小麦と違いパンを作れませんから、現在では食用よりもビールなどの醸造用に栽培されています。大麦を水に浸し発芽させて3~5ミリくらいの「もやし」になったところを乾燥し粉砕したものが「麦芽」です。
麦芽にはデンプンの消化酵素がたくさん含まれているので、まず有名な使い方は、米のデンプンを糖化するすること、つまり麦芽糖を作ることです。麦芽糖の甘さは砂糖の30~40%、このほのかな甘さが自然食として上品で高級な麦芽糖飴です。吸収されるのにインスリンを必要としないから糖尿病の方のおやつに最適。

当院で漢方薬に配合したり、お子さんが漢方薬を服用するときの補助として販売している水飴は純粋100%麦芽糖です。
麦芽でもっと有名なのは勿論ビール。麦芽そのものに水を加えて加温すると、自分のデンプンを糖化して糖分、甘い液体になりますから、それにホップを加え、ビール酵母を加えてアルコールを発酵させれば、麦芽100%のビールができあがり。付属薬草園のアニマルファームでも、いよいよ地ビールに挑戦しようと機運が高まっています。できたてのハムにできたてのビールか、うまいだろうなーと、畑に来るとみなさん単純無邪気に夢見るから、すっかりその気になって実際やってしまうから恐い!

「穀芽」は米の発芽したもの、米のもやし、最近流行の発芽米のことですね。確かに食感が玄米よりやさしいし、消化もよさそうです。薬としてはこちらは発芽した芽だけを使います。米そのものは漢方では「粳米」(こうべい)といい、これもこのシリーズで紹介済み。

漢方では、「麹」と同じく消化酵素薬ですから、米や麺類や果物の食べ過ぎ、消化不良などに使います。生で用いたり炒って使ったり、煎じないで粉末を服用したりといろいろに使われます。炒って使うのでは、前回の神麹や山査子などと合わせた「焦三仙」が有名。穀芽は発芽したての小さい芽を乾燥したもの。やはり消化不良に使います。いろいろな処方に少し加えて、消化を助ける使い方もよくします。

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